私はタイに住み始めて12年になりますが、基本的に1年に1回は日本に帰ります。久しぶりの日本を満喫してタイに戻る際、お土産は何を買って帰ろうか悩みます。あれは先回買ったし、それも不評だったしと意外と手間取ってしまいます。
以前はばらまき用のお土産は100均で調達していましたが、最近はタイのショッピングモールにもダイソーが入っているし、スーパーなどでも割高ではありますが、日本の食料品は簡単に手に入ります。
それならと、日本にしかないような和菓子を買って帰っても、いまいちウケがよくなかったりします。
ということで、今回はタイ人に直接「日本からのお土産は何がうれしいのか」という質問をしてみました。一番多かった答えを5つ紹介したいと思います。
タイ人が喜ぶお土産5つ
抹茶味のお菓子
抹茶味のお菓子を買っておけばとりあえず間違いないでしょう。タイ人は抹茶味が大好きで、タイでも抹茶ミルク、抹茶スナック、抹茶アイス、抹茶チョコレートなど抹茶味の商品はいたるところにあります。
しかしタイの抹茶味はやたら甘いだけで、抹茶独特の苦みも風味もありません。私は常々「こんなの抹茶味じゃない。」と思いますがタイ人には大人気です。
もし日本で本当の抹茶味を食べたら、タイ人には苦すぎて、抹茶ファンは半分くらいに減るのじゃないかと思います。そのためお土産には「抹茶そのものの味」のものより「抹茶風味」程度のあまり抹茶味の濃くないものがいいでしょう。
1番人気はキットカットの抹茶味です。しかし最近はタイのコンビニでも手に入るようになりましたので、ちょっと違うメーカーの抹茶味のチョコレートの方が喜ぶかもしれません。
タイ人の中には日本のほろ苦くて香りのよい抹茶が大好きだという人もいますので、そういう人には本物の抹茶や抹茶味の和菓子などが喜ばれます。
餅
タイにも餅や餅粉でできたお菓子がたくさんあります。ココナッツミルクや緑豆のあんこなどを使って作るタイの伝統菓子は私も大好きです。
タイ人はもう十分餅を堪能しているじゃないかと思いますが、タイ人は日本の餅菓子が好きなのです。日本の餅はふわふわで柔らかくて、中に入っているあんこもとってもおいしいそうです。確かに日本の大福もちのようなきめ細かくて、とても柔らかいものはないかもしれません。
かく言う私も以前は和菓子に全く興味がなかったのですが、久しぶりに日本に帰って食べたりすると、餅もあんこも味が繊細で、甘さも優しく後味もすっきり、「こんなにおいしかったのね。」と和菓子の素晴らしさを改めて知りました。タイ人が絶賛する意味がよくわかります。
フィギュア
タイ人みんなにあてはまるものではありませんが、アニメのキャラクターのフィギュアは大人気です。
フィギュアを買いに行くのが第1目的として日本に行くタイ人観光客もたくさんいますし、フィギュアをわざわざ日本から取り寄せている人もたくさんいます。また日本で大量に購入してタイで売っている人もいます。
特に人気なキャラクターはガンダムとワンピースです。私はアニメの世界はよくわからないのですが、今回「タイ人が喜ぶ日本のお土産」について質問した時、フィギュアが欲しいと熱く語ってくれた人が各クラスに数人はいました。(私は学校で教師をしています。)
フィギュアはお土産を買っていく人も同じ趣味がないとどんなフィギュアがいいかわからないですね。
文房具
「え、文房具?」と思うかもしれませんが、日本の文房具は素晴らしいです。タイの文房具を何年も使っているから日本の文房具の良さはとてもよくわかります。100均で売っているペンでも、書きやすく長持ち、デザインが豊富、機能的でこの値段、非の打ちどころがありません。
新品なのにインクが出ないペン、色が薄すぎる鉛筆、消えない消しゴム、色がにじむ油性ペンなど、普段は機能的ではない文房具を使っているので、、私も日本に帰る際には文房具を1式揃えてタイに戻ってきます。
タイの文房具はデザインも事務的なものかキャラクターがついたものばかりです。たまに「素敵だなあ。」と思うものを見つけるとびっくりするぐらい値段が高かったりします。
「消せるボールペン」や「消しかすが出ない消しゴム」などちょっと珍しそうな文房具が喜ばれます。
スニーカー
日本のスニーカーも大人気です。ダントツ人気は「オニツカタイガー」です。私の周りのタイ人はみんな「オニツカタイガー」のスニーカーを欲しがっています。プミポン元国王陛下が履いていたことで一気に注目を集めるようになりました。
その次に人気のブランドはアディダス、ナイキ、コンバース、バンズなどです。ブランド物のスニーカーは日本で買う方がかなり安く、種類やサイズもたくさんあります。アウトレットのお店で購入すれば、かなりリーズナブルな値段で手に入ります。
私もいつもお世話になっている友人にアディダスのスニーカーをプレゼントしてとても喜ばれました。
注意:タイで大人に喜ばれないお土産
「どんなお土産でも日本からのものは嬉しい。」と答えてくれた人がほとんどでしたが、たまにもらって嬉しくないものもあるそうです。
日本で売っているタイ料理を意識した食材やお菓子
日本で売っているタイ料理を意識した食材やお菓子、例えば、トムヤムクンヌードル、パクチー味のポテトチップスなどはタイ人の口には合わないそうです。日本人向けのタイ料理はタイ人にはウケません。
納豆やイカの塩辛
また、ちょっと珍しいものをと思って、納豆やイカの塩辛などをお土産にするのはやめた方がいいでしょう。タイに10年以上住んで、あまり奇をてらわずオーソドックスなものの方が喜ばれるとわかりました。
まとめ
外国人にお土産を買うとき、「これをもらったら嬉しいな。」と思うものを買うとあんまりウケがよくありませんでした。日本人がもらって喜ぶものとタイ人を始め外国人がもらって喜ぶものは結構違います。
日本に出張に行ったタイ人がタイにいる私にお土産を買ってきてくれました。もらったものは「浮世絵が描かれたスカーフ」でした。この発想は日本人にはないですよね。同時に「そうかあ。なるほど。ザ・ジャパン!ってものが欲しいんだ。」とわかりました。
タイ人へのお土産は上に書いた5つが人気ですが、その他にも「ザ・ジャパン!」という感じを醸し出しているものはきっと喜ばれると思います。