バンコクには数多くの観光スポットがありますが、その中でもひと際目を引くのが「エラワン・ミュージアム」です。巨大な三つの頭を持つ象の像が特徴的で、神秘的な雰囲気が漂うこの場所は、タイの歴史や宗教、美術が融合したユニークな空間となっています。
内部には美しいステンドグラスや豪華な装飾が施されており、訪れる人々を魅了してやみません。バンコク中心部からのアクセスも良好で、日帰り観光にもおすすめなスポットです。
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エラワン・ミュージアム概要

エラワン・ミュージアムは、バンコクの南東部に位置し、高さ約29メートルの巨大な象の像がシンボルとなっています。このミュージアムは、タイの有名な実業家であり文化財コレクターであったレック・ウィリヤパン氏によって設立され、タイ文化の保存と普及を目的としています。
館内は三層構造になっており、それぞれが地上界、人間界、天界を象徴しています。1階ではタイの美術品や歴史的な展示を楽しめ、2階には豪華なステンドグラスが広がる神秘的な空間が広がります。3階には仏教に関連する展示があり、訪れる人々に静寂と癒しを提供します。ミュージアムの周囲には美しい庭園も整備されており、ゆったりと散策を楽しむことができます。
エラワン・ミュージアムの行き方

エラワン・ミュージアムはバンコク中心部から約20km離れたサムットプラーカーン県にあります。BTSスクンビット線の「チャーン・エラワン駅」からも近く、公共交通機関を利用すればスムーズにアクセスできます。
バスやタクシー、徒歩での移動手段があり、それぞれの方法に応じた移動時間と費用を事前に確認しておくと便利です。


バスで行く
バンコク中心部からエラワン・ミュージアムへは、バスを利用することで比較的安価に移動できます。BTSアソーク駅周辺やサイアムエリアから出発する場合、まずBTSスクンビット線に乗り「ベーリング駅」で下車します。その後、ソンテウ(乗り合いバス)や路線バスを利用すると、エラワン・ミュージアムまで約20~30分で到着します。
路線バスを利用する場合、料金はおよそ10~20バーツと非常にリーズナブルです。ただし、バスの運行間隔やルートによって所要時間が変わることがあるため、事前に時刻表を確認することをおすすめします。
徒歩で行く
BTSスクンビット線の「チャーン・エラワン駅」で下車し、そこから徒歩でエラワン・ミュージアムに向かうこともできます。駅からの距離は約1.5kmで、徒歩でおよそ20分程度の道のりです。道中にはローカルのカフェや屋台もあり、バンコク郊外の雰囲気を楽しみながら散策することができます。
ただし、タイの気温や湿度が高い日には、熱中症対策として帽子や水分補給を忘れずに準備しておくことが大切です。また、徒歩での移動が厳しいと感じた場合は、駅前でトゥクトゥクやタクシーを利用するのもおすすめです。タクシーを利用すると、約50~100バーツでミュージアムまで快適に移動できます。
エラワン・ミュージアムの入場料
エラワン・ミュージアムの入場料は、大人1名あたり400バーツ、子ども(6~14歳)は200バーツとなっています。5歳以下の子どもは無料で入場可能です。タイ在住者向けには割引料金が適用されることもありますが、外国人観光客は通常の料金を支払う必要があります。
入場券には、ミュージアム内の展示エリアや庭園の見学が含まれており、敷地内を自由に散策することができます。また、館内にはガイドツアーが用意されており、希望者は追加料金なしで参加可能です。なお、営業時間は8:00~17:00までとなっているため、午前中の涼しい時間帯に訪れるのがおすすめです。
エラワン・ミュージアムのお参り方法

エラワン・ミュージアムでは、伝統的なタイ式の参拝方法でお参りをすることができます。館内には仏教に関連する神聖なエリアがあり、訪れた際には正しい作法で祈りを捧げましょう。
お参りの際には、お線香や花を捧げることが一般的です。館内で販売されているお供え物を購入し、心を込めて祈ることで、より深いご利益を得られるとされています。
お線香と花輪、蓮の花を受け取る
エラワン・ミュージアムでは、参拝の際に使用するお線香や花輪、蓮の花がセットになったお供え物を購入することができます。これらは館内の専用カウンターや入り口付近で販売されており、価格はおよそ50~100バーツ程度です。タイの仏教では、蓮の花は清らかさの象徴とされ、仏様に捧げることで心を清める意味があるとされています。
また、お線香の香りは邪気を払うとされており、良い運気を呼び込む効果があるとも信じられています。花輪(プアンマーライ)は、神様や仏様への敬意を示すために供えられるもので、タイ国内の寺院や仏像の前ではよく見かける光景です。
お参りをする
お供え物を用意したら、エラワン・ミュージアム内の祈りの場へ向かい、お参りを行います。基本的な参拝方法としては、まず仏像の前で静かに手を合わせ、心を落ち着かせます。その後、お線香に火をつけ、三回礼をしてから立てます。
次に、蓮の花や花輪を仏像の前に捧げ、願い事や感謝の気持ちを込めて祈ります。祈りを終えたら、再度三回礼をしてお参りを締めくくります。タイの仏教では、静かに心を込めて祈ることが大切とされているため、大声で話したり、写真撮影に夢中になったりしないように気をつけましょう。
エラワン・ミュージアムの内部とは

エラワン・ミュージアムは、3つの異なる階層に分かれており、それぞれが仏教やヒンドゥー教の世界観を反映した神秘的な空間となっています。
地下階は過去の歴史を象徴し、地球階では豪華な装飾と仏教美術が楽しめます。最上階の天国階では、神聖な雰囲気の中で仏像や装飾を鑑賞することができます。館内をじっくり巡ることで、タイの宗教観や文化を深く理解できるでしょう。
エラワン象とは?
エラワン・ミュージアムの象徴ともいえるのが、巨大な三つの頭を持つ象の像です。この象は、ヒンドゥー教の神話に登場する「アイラーヴァタ」(タイ語ではエラワン)をモチーフにしており、神聖な存在として崇められています。三つの象の頭の頭はそれぞれ「過去の象徴」、「現在の象徴」、「未来の象徴」を表しています。
この三つの頭が一体となることで、「過去・現在・未来」のつながりを示し、宇宙の調和を象徴しています。また、エラワン象の内部は三層構造となっており、それぞれ「地獄・地球・天国」の世界観を表しています。
高さ約29メートル、重量約250トンのこの象は、銅で作られており、細部に至るまで美しく装飾されています。象の内部には階層構造があり、地下階から階段を上ることで、象の体内に位置する最上階の「天国階」へと続いています。この象は、タイの文化と宗教観を象徴する存在であり、訪れる人々に強い印象を与えています。
服装
エラワン・ミュージアムは宗教的な意味を持つ施設であるため、訪れる際には適切な服装を心がける必要があります。基本的には、タイの寺院を訪れるときと同様に、肌の露出が少ない服装が求められます。具体的には、ノースリーブや短すぎるスカート、ショートパンツは避けるのが望ましいです。
館内に入る際には、サンダルを履いている場合でも靴下を着用すると、よりマナーに適った服装となります。もし服装が不適切だと判断された場合は、入り口で貸し出し用のショールや布を借りることもできます。快適に観光を楽しむためにも、動きやすく清潔感のある服装を選びましょう。
地下階
地下階は、「過去」を象徴するエリアとして設計されており、エラワン・ミュージアムの創設者であるレック・ウィリヤパン氏のコレクションが展示されています。ここでは、タイの伝統美術品や歴史的な工芸品、仏像が数多く展示されており、タイ文化の深い歴史を学ぶことができます。
また、館内には小さな瞑想スペースもあり、静かな雰囲気の中で心を落ち着けることができます。照明はやや暗めに設定されており、厳かな雰囲気が漂うこの空間は、エラワン・ミュージアムの神秘性をより一層引き立てています。
地球階
地球階は、エラワン・ミュージアムの中心的なエリアであり、豪華な装飾と見事なステンドグラスが特徴的です。このエリアは「人間界」を象徴しており、天井には幻想的な青色のステンドグラスが広がっています。
ステンドグラスには、宇宙や地球の要素が描かれ、光が差し込むと幻想的な光景が広がります。また、ここには大理石で作られた美しい螺旋階段があり、訪れる人々を最上階へと導きます。壁や天井には細かい装飾が施されており、タイの伝統美術と西洋の影響が融合した独特の雰囲気を楽しめます。
天国階(最上階)
エラワン・ミュージアムの最上階である天国階は、「天界」を象徴するエリアとなっており、神聖な雰囲気に包まれています。このエリアは、三つの頭を持つ象の体内に位置しており、神々を祀る仏教の聖域となっています。
ここには、タイ仏教における重要な仏像が安置されており、訪れた人々は静かに手を合わせ、心を込めて祈りを捧げることができます。また、天井には美しい装飾が施され、幻想的な空間が広がっています。天国階はミュージアムのハイライトともいえる場所であり、その神秘的な雰囲気を体験することで、訪れた人々は深い感動を覚えることでしょう。
エラワン・ミュージアムの巡礼スポット10ヶ所

エラワン・ミュージアムは、単なる美術館ではなく、宗教的・精神的な巡礼の場としても知られています。
館内と庭園には、仏教やヒンドゥー教にまつわる神々の像や聖なるスポットが点在しており、訪れる人々がそれぞれの願いを込めて参拝できるようになっています。以下に、特に重要な巡礼スポット10ヶ所を紹介します。
プラケート・チュラマニー・ジェディ
プラケート・チュラマニー・ジェディは、仏教の宇宙観において最も神聖な場所とされる須弥山(しゅみせん)を象徴する仏塔です。タイの寺院に見られる黄金の仏塔とは異なり、このジェディは幻想的なデザインが施されており、色鮮やかな装飾が特徴です。
仏塔の内部には、仏教に関連する神聖な経典や遺物が収められており、仏陀の教えを広める場所として崇められています。訪れた際には、このジェディの周囲を時計回りに三周しながら願いを込めると、ご利益があるとされています。
四面仏ブラフマー神
四面仏ブラフマー神は、ヒンドゥー教の創造神であり、世界を創り出した神として知られています。バンコクのエラワン廟にある四面仏と同様に、それぞれの顔が異なる方向を向いており、「仕事」「恋愛」「健康」「財運」の四つの願いを叶えるとされています。
参拝方法は、正面から時計回りに順番に手を合わせ、それぞれの願いを込めて祈るのが一般的です。特に商売繁盛やキャリアアップを願う人々に人気があり、多くの参拝者が花輪や線香を供えています。

ガネーシャの廟
ガネーシャは、ヒンドゥー教の神々の中でも特に親しまれている神で、商売繁盛や学問向上、芸術の守護神として崇められています。エラワン・ミュージアムのガネーシャの廟には、美しい装飾が施された像が祀られており、参拝者は線香や果物(特にバナナやココナッツ)を捧げます。
ガネーシャの前で願いを唱えることで、困難を乗り越え、新たな道が開かれると言われています。特に受験生やビジネスパーソンに人気のスポットです。
ビシュヌポン象
ビシュヌ神はヒンドゥー教における維持と保護の神であり、彼が乗る神聖な象が「ビシュヌポン象」です。この象は、世界の調和を保つ力を持つとされ、訪れる人々に安定と繁栄をもたらすと信じられています。
特に家庭の平和や人間関係の改善を願う参拝者に人気があり、静かに手を合わせながら祈りを捧げるのが一般的です。
シヴァポン象
ビシュヌポン象と対をなす存在が、シヴァポン象です。シヴァ神は破壊と再生を司る神であり、シヴァポン象は新しい始まりを象徴しています。何かを終わらせ、新しい道を切り開きたい人や、人生の転換期にある人が訪れると良いとされています。
参拝時には、瞑想の時間を持つことで、より深い気づきとエネルギーを得ることができるといわれています。
三位一体の神トリムルティ
トリムルティは、ヒンドゥー教の三大神「ブラフマー(創造)」「ビシュヌ(維持)」「シヴァ(破壊)」が一体となった神で、あらゆる願いを叶えるとされています。
特に恋愛成就のご利益があると信じられており、若いカップルや結婚を願う人々が多く訪れます。赤いバラを供え、静かに願いを唱えることで、愛の成就が期待できるといわれています。
観音菩薩
観音菩薩は、慈悲の象徴として仏教で広く信仰されている存在です。エラワン・ミュージアムの観音菩薩像は優雅で穏やかな表情をしており、訪れる人々に安らぎを与えます。
病気平癒や家族の健康を願う人々が多く参拝し、特に女性や年配の方々に信仰されています。お供えとして蓮の花を捧げると、より深いご加護が得られるとされています。
エラワン象に乗ったインドラ神
エラワン象は、インドラ神の乗り物とされ、天と地をつなぐ存在とされています。インドラ神は戦いと雷の神であり、悪を打ち払い、正義を守る力を持つと信じられています。
ここで参拝することで、困難を乗り越える勇気や、正しい道を歩むための導きを得られるとされています。特に、人生の大きな決断を控えた人々が訪れるスポットです。
ブラフマポンの象
ブラフマポンの象は、創造神ブラフマーと深く関係する神聖な象で、新しい始まりや知恵の象徴とされています。ブラフマーは宇宙の創造を司る神であり、その乗り物であるこの象も、知識やインスピレーションを授ける存在と信じられています。
特に学業や芸術、創造的な分野で成功を願う人々に人気の巡礼スポットで、参拝者は静かに手を合わせ、未来の可能性を切り開く力を授かるよう祈ります。
天国の階層
エラワン・ミュージアムの最上階である天国階は、宇宙の最高次元を象徴する神聖な空間です。ここには、美しいステンドグラスが施された幻想的な空間が広がり、仏像が安置されています。
静寂に包まれたこの場所で手を合わせることで、心の浄化や精神的な成長を得ることができるとされています。訪れた際には、しばし座って瞑想するのもおすすめです。
エラワン・ミュージアムの施設
エラワン・ミュージアムには、見学後に楽しめる施設が充実しています。館内には、仏教やヒンドゥー教に関連するアイテムが揃ったギフトショップや、落ち着いた雰囲気のカフェ・休憩エリアが設けられています。
広々とした庭園もあり、散策しながらゆっくりと過ごすことができます。観光の合間に立ち寄ることで、より充実した時間を過ごせるでしょう。

ギフトショップ
エラワン・ミュージアムのギフトショップでは、ここでしか手に入らないユニークなお土産が揃っています。タイの伝統工芸品や仏像のミニチュア、エラワン象をモチーフにしたアクセサリーやお守りなど、さまざまなアイテムが販売されています。特に、エラワン象のデザインが施されたキーホルダーやTシャツは人気があり、訪れた記念として購入する観光客が多いです。
また、瞑想用の香や、ヒンドゥー・仏教関連の書籍も取り扱っており、タイの精神文化に興味がある人には特におすすめです。価格帯も手頃なものから高級品まで幅広く揃っているので、自分用にもお土産用にもぴったりのアイテムが見つかるでしょう。

カフェ・休憩エリア
館内には、観光の合間にリラックスできるカフェや休憩エリアが設けられています。カフェでは、タイの伝統的なスイーツやフルーツジュース、アイスコーヒーなどを楽しむことができ、特に暑い日には一息つくのにおすすめな場所です。
中でも、ココナッツアイスクリームやマンゴースムージーは人気メニューとなっています。カフェの周囲には緑豊かな庭園が広がり、美しい景色を眺めながらゆったりと過ごすことができます。また、ベンチが設置された休憩エリアもあり、歩き疲れた際にちょっとした休憩を取るのに便利です。観光の合間に、ここでのんびりとした時間を過ごしてみるのもおすすめです。
まとめ
エラワン・ミュージアムは、その壮大なエラワン象の彫像と美しい内部装飾が見どころのユニークなスポットです。仏教とヒンドゥー教の世界観を融合した神秘的な空間が広がり、訪れる人々に深い感動を与えます。館内の三層構造は、それぞれ異なる世界観を表しており、特に天国階の幻想的なステンドグラスや仏像は圧巻の美しさです。また、庭園には多くの巡礼スポットが点在し、神々の像を巡りながら祈りを捧げることもできます。
バンコク中心部からのアクセスも良好で、BTSやバスを利用すれば気軽に訪れることができます。ただし、寺院同様に服装の規則があるため、露出の少ない服装を心がけることが必要です。また、敷地内をじっくり巡るには時間がかかるため、ゆとりを持って訪れるのがおすすめです。見どころ満載のエラワン・ミュージアムで、神秘的なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。