プーケット周辺には、世界有数のダイビングサイトが点在しており、世界中からダイバーが訪れています。年間を通じて水温が高く、季節によって異なるサイトでダイビングできるため、一年中潜ることができるのです。
また、ジンベイザメやマンタレイなどの大物と遭遇する確率が高いのも、大きな魅力の一つですね。そんなプーケットでのダイビングですが、ポイントがたくさんあるため、どの場所に行ってどんな生物を狙うのか、あらかじめしっかりと計画を立てておきたいものです。
今回はプーケットでのダイビングについて、まとめてみました。
プーケットダイビングの基本情報
プーケットはタイ、アンダマン海に浮かぶ島です。タイのビーチリゾートの中でも、特に有名なリゾートアイランドとなっています。プーケットにおけるダイビング事情について基本的なことを確認しておきましょう。
プーケットダイビングのベストシーズン
プーケット周辺の海は水温が高く、一年中潜ることができます。一年中暖かい常夏の島ですが、プーケットにも一応季節があり、11月から2月までの乾季と3月から5月までの暑季、そして6月から10月までの雨季とに分かれています。
通常の観光やマリンスポーツであれば乾季がベストシーズンとなりますが、ダイビングの場合、特にベストシーズンというものがありません。
一年中どこかのダイビングサイトがベストシーズンをむかえるため、プーケットにはいつ行ってもダイビングできるスポットがあるのです。
初心者から上級者まで楽しめる
プーケットからアクセスできるダイビングポイントは、初心者でもリラックスして潜れる場所もあれば、潮の流れが速い上級者向けのスポットもあります。レベルに応じて楽しめるスポットがあるため、どんなランクの人も参加しやすいです。
また、ダイビング経験のない人は、体験ダイビングを行っているショップもありますので、気軽に挑戦できますよ。
日本人スタッフがいるダイビングショップ
プーケットの一大ビーチリゾート、パトンビーチやカタビーチにはたくさんのダイビングショップが並んでいます。ショップによって提案しているツアー内容が異なりますので、いろいろ比較検討できるのはうれしいですよね。
また、日本人が経営するダイビングショップもあり、言葉に不安がある人も安心です。
アフターダイブも充実!
プーケットで観光客に人気のパトンビーチには、朝から夜までさまざまなアクティビティが楽しめます。リーズナブルな価格で体験できるマッサージやスパ、本場のタイ料理はもちろん、バーやクラブでのナイトライフも充実しています。
ダイビングだけでなく、アフターダイブの選択肢が広いのも大きな魅力の一つとなっています。また、プーケットはタイ有数の観光地ですので、宿泊施設や飲食店も豊富です。予算や好みに合わせて思い通りに計画できるのも人気の理由の一つでしょう。
プーケットダイビングは未経験者でも可能
プーケットではどんなダイビングができるのか、気になりますね。ダイビング経験がない人は、「いきなり外国のダイビングなんて」と不安に思っているかもしれません。
でも、大丈夫!
海外とはいえ、プーケットのダイビング事情は非常に発展しています。ライセンスを持っている人が参加できるファンダイビングのほかに、体験ダイビングやライセンス取得も可能なのです。
ファンダイビング
ダイビングライセンス(Cカード)を保有している人が参加できるダイビングです。プーケットが位置するアンダマン海は、生息する生物の多様性が大きなことでよく知られています。魚だけでなく、カラフルなハードコーラルやソフトコーラルも種類が豊富です。
ファンダイビングでは、設備の整ったダイブボートで複数のスポットを巡るボートダイビングの他に、乾季限定でビーチエントリーもできますし、またダイビングクルーズを用意しているショップも多いです。
プーケット周辺のダイブスポットは非常にたくさんあるので、初心者から上級者までどんなレベルの人でも楽しめるという特徴があります。
体験ダイビング
プーケットでは、ライセンスを持っていない人でも気軽に挑戦できる体験ダイビングも可能です。経験豊富なインストラクターが同伴しますので、安心して参加できます。
プーケットには日本人スタッフが常駐しているショップもあるので、言葉に自信がない人も心強いですね。ダイビングってどんな世界なのかな、と気になっている人はぜひ試してみてください。
ライセンス取得
インストラクターが同伴する体験ダイビングではものたらない、という人は、ライセンス取得に挑戦してみましょう。プーケットではダイビングライセンスを取得することも可能です。ダイビングで自由に潜るためにはダイビングライセンス(Cカード)が必要です。
世界基準のダイビング協会から認定を受けた指導者による、学科と実技のレッスンを受けて修了すると、ダイビングライセンスが発行されます。これを保有していれば、プーケットだけでなく世界中の海でダイビングを楽しむことができるのです。
プーケットでは日本人インストラクターによる指導を受けることもできます。ライセンス取得は数日かかることもあるので、日本を出発する前によく確認しておくとよいでしょう。
プーケットでできるダイビングスタイル
プーケット島にはたくさんのダイビングショップがあり、さまざまなツアーやプランを展開しています。プーケットからのダイビングは、基本的にボートダイビングが主流です。
ただし、乾季にはカタビーチでのビーチダイビングもできます。プーケットでできるダイビングスタイルを紹介しておきます。
ボートダイビング
ボートダイビングでは、複数のダイブサイトを訪れるスタイルが一般的です。ランチ休憩をはさんで、1日に2~3か所でダイビングを行うツアーが多いです。ダイビングツアーで使用するボートは通常、エアコンやキッチンなどが整っているため、快適に過ごすことができます。
プーケット周辺にはたくさんの離島が点在しており、ダイビングポイントも豊富です。それぞれに異なる生物やサンゴ礁が展開しているうえ、一年中どこかのスポットでダイビングができます。季節によって大物との遭遇率が高くなるサイトもあり、リピーターが多いことでもよく知られています。
ビーチダイビング
プーケットでのダイビングといえば、ボートダイビングが主流となりますが、乾季限定でビーチダイビングもできます。プーケットには美しいビーチがたくさんありますが、中でもビーチダイビングポイントとして有名なのがカタビーチです。
ビーチダイビングであれば、プーケットに到着したその日の午後に潜ることも可能です。また、初級者やブランクがある人の練習として利用するのもいいですね。
ダイブクルーズ
日帰りではなく、数泊してダイビング三昧を楽しむ、ダイブクルーズも人気があります。プーケットからアクセスできるダイビングポイントの中には、プーケット島から距離がある場所も多いです。
そんなスポットを数日かけて複数回るのがダイブクルーズです。クルーザーはエアコン、トイレ、シャワー完備で、専属スタッフが食事の用意をしてくれます。一日中、水族館のような海でダイビングを満喫できる、ダイバーにとってはまさに夢のような体験です。
世界中から集まってくるダイバーとのコミュニケーションを楽しむことができるのも魅力的な点です。ダイブクルーズは1泊2日から4泊5日など、いろいろなプランが用意されています。予算と旅行期間など、自分にぴったりのプランを見つけられるでしょう。
プーケット周辺のダイビングポイント
プーケットのダイビングで一番気になるのが、どんなダイビングポイントがあって、どんな生物に出会えるのか、ではないでしょうか。ここからはいよいよ、プーケットからアクセスできるダイビングポイントを紹介していきます。
カタビーチ
プーケット本土にあるカタビーチは、島内で最良のダイビングポイントとして知られています。たくさんの熱帯魚が生息するリーフが広がり、運が良ければウミガメやナポレオンフィッシュに遭遇することもあります。
カタビーチでダイビングが楽しめるのは乾季限定となっており、11月から4月ごろまでになります。この時期は海況が穏やかで海水の透明度が高くなるため、じっくり写真撮影したい人にもおすすめです。
シャークポイント
プーケットから日帰りで行けるダイビングポイントです。砂地でトラフザメが頻繁に目撃できることから、シャークポイントという名前が付きました。ここでしか見られないレアな海洋生物や、運がよければジンベイザメに出会うこともあります。
ピピ島
ピピ島は、レオナルド・ディカプリオ主演の映画の舞台となったことでよく知られる島です。観光地としても人気のある島ですが、この周辺ではバラエティー豊かな海洋生物が鑑賞できます。美しいウミウチワやイソバナの他、カラフルな熱帯魚も豊富です。
ピグミーやタツノオトシゴなどに出会える場所もあります。
ボン島
プーケット周辺で最もマンタ遭遇率が高いと言われているスポットです。マンタを見るなら1月ごろがおすすめで、体長5mを超えるマンタが複数現れることもあります。マンタのシーズンを外してしまっても、レオパードシャークやアケボノハゼなどとの遭遇が期待できます。
タチャイ島
タチャイ島付近にはツインピークスというダイビングポイントがあります。ギンガメアジやツバメウオのほかに、マンタレイやナポレオンなどの大物と遭遇できる可能性もあります。
運がよければジンベイザメにも出会える場所です。タチャイ島には美しいビーチがあり、上陸して楽しむこともできます。
リチェリューロック
アンダマン海で最も人気の高いダイビングポイントの一つです。カラフルなソフトコーラルが展開する海では、ギンガメアジやタカサゴの大群に出会うこともあります。
タイガーテイルシーホース(タツノオトシゴ)やこの海域独特の生物、トマトアネモネフィッシュを見ることができます。
ラチャ・ヤイ島
プーケットの南、ボートで90分ほどのところに浮かぶ島です。一年中穏やかで透明度が高いため、ダイバーに人気のスポットの一つとなっています。
緩やかなスロープ状の海底となっており、初級者でもリラックスしてダイビングできるため、体験ダイビングの舞台となることも多いです。雨季でも潜れる東側にはサンゴ礁が広がっており、沈船ポイントがあります。
ラチャ・ノイ島
ラチャ・ヤイ島からさらに約20分行ったところに浮かぶ島です。水深が深いため中級者以上におすすめのスポットです。
ダイナミックな地形が展開するこのエリアは、ジンベイザメやマンタレイなどの大物やバラクーダなどの回遊魚との遭遇率が高いです。島にはバナナビーチがあり、リラックスすることもできます。
ノースポイント(シミラン諸島)
ダイブクルーズで訪れるのが一般的なポイントです。シミラン諸島の北に位置するノースポイントでは、アケボノハゼやジョーフィッシュを見ることができます。ウミガメやマンタレイ、トラフザメに出会うこともあります。
運がよければ、ウミガメの食事シーンを見かけることもできますよ。浅瀬にはコーラルガーデンが展開し、スズメダイなどのリーフフィッシュがたくさん生息しています。ごつごつした巨大な岩が形作る力強いランドケープも見ごたえがあります。
エレファントヘッドロック
岩の形がゾウのように見えることから「エレファントヘッドロック」と呼ばれるようになりました。シミラン諸島周辺で、最もドラマチックな地形が観察できると言われています。水深30m付近から巨大な岩が層状になって地形を作っています。
タカサゴやロウニンアジの群れを見かけることも多いです。海底ではアケボノハゼやハタタテハゼなどが見られます。運が良ければマンタレイなどの大物との遭遇も期待できるスポットです。
シャークフィンリーフ
水深30m付近から見える巨大な岩が、サメの背ビレのように見えることから「シャークフィンリーフ」という名前が付きました。人工的に切り出したような、遺跡にも見える巨岩があり、見どころとなっています。
潮の流れが強くなるときがあり、タカサゴの群れが風のようにやってきては通り過ぎていくこともあります。北側には緩やかなスロープが展開し、色鮮やかなウミウチワやハードコーラルが生息しています。砂地ではトラフザメやブラックチップシャークに出会うこともあります。
スリーツリー
シミラン諸島の北東にあるスリーツリーポイントではドリフトダイビングができます。エントリーポイントから3本の木が見えることから、「スリーツリー」という名前が付きました。
水深10mの海底には美しいサンゴ礁が広がります。ハードコーラルの上を泳ぐキンギョハナダイやデバスズメダイを眺めるのが楽しいスポットです。レオパードシャーク、ブラックチップシャークなどの大物との遭遇も多く、ナポレオンフィッシュと出会うこともあります。
アニタズリーフ
シミラン諸島東にある癒し系のダイビングポイントです。水深5mのエリアにはハードコーラルが広がり、この地域独特の熱帯魚が生息しています。
砂地の海底にはたくさんのガーデンイールが住んでいて、食事シーンを観察できます。ソフトコーラルで覆われた巨岩に、岩肌が隠れてしまうくらいスカシテンジクダイが群れている様子も見ごたえ満点です。
スリン諸島
ミャンマー国境付近に浮かぶ5つの島で構成される諸島で、ダイブクルーズでのアクセスが一般的です。そのため、手つかずの自然が残されている海域となっています。
トリンラ島周辺に広がる砂地にはジョーフィッシュやハゼ類がたくさん生息しています。ナポレオンフィッシュやカンムリブダイの大群と出会えるポイントもあります。
ピダ島
ピピ・ドン島からボートで40分ほどの距離に浮かぶ島で、ピダ・ノーク島とピダ・ナイ島に分かれています。この先には島がないため、ジンベイザメなどの大物が回遊してくる最初のポイントとなっており、遭遇率が高いです。
ピダ・ナイ島の南端はダイナミックな地形が特徴的で、ドロップオフではレオパードシャークやウミガメに出会うことができます。ピダ・ノーク島周辺にはサンゴ礁が広がっており、特に北側は緩やかで初級者向けのダイビングポイントとなっています。
ハー島
ピピ島からスピードボートで約40分ほどいった場所にある島です。洞窟ダイブができることで人気のあるスポットです。
このエリアには複数の洞窟があり、互いにつながっているものもあります。そんな幻想的な空間をダイビングするのは、とても冒険心をくすぐられる体験です。
ヒンデーン
ピピ島からスピードボートで約1時間45分の距離にあり、クルーズで訪れることも多いスポットです。水深70mのドロップオフがあり、アンダマン海随一のドロップオフといわれています。
「ヒン」は「岩」、「デーン」は「赤」という意味のタイ語で、水深40m付近にある巨岩を赤いイソギンチャクがびっしり覆っていることから名づけられました。ソフトコーラルやウミウチワが群生し、タツノオトシゴが多く生息しています。
グレイリーフシャークやレオパードシャークとの遭遇率がかなり高いです。
プーケットでのダイビングを楽しもう!
プーケットでできるダイビングとそのスポットについて紹介しました。プーケットからアクセスできるダイビングポイントは無数にあるため、何度でも訪れたいですね。ダイバーに人気のジンベイザメやマンタレイとの遭遇率も高いです。
日本人スタッフがいるダイブショップもあるので、ダイビング経験がない人やブランクがある人でも安心して取り組めます。一年中暖かい海、アンダマン海へ海洋生物に出会いに行きましょう!