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タイで徳を積む方法、魚を川に逃がせば運気がアップ?

タイの朝、市場へ食料品を買い出しに行くと、寺院などでバケツの中に生きたナマズ、カエル、大・中・小とサイズの違う亀や、小さな籠に閉じ込められたスズメなどが売られています。

タイでは昆虫も食用なので、それを見ても「タイの人たちは何でも食べるんだなぁ」と、さほど不思議ではありませんでした。

後にそれらは食用ではなく、仏教の教えの一つである<タムブン=徳を積む>のためのものだとわかりました。生き物を逃がすことで徳を積んだら、もっと幸せになれると信じられています。今回はタムブンについて詳しく書いていきます。

目次

タイで徳を積む方法

タムブンとは

タイ

タイ人の約9割は仏教徒で、お寺によくお参りに行きますし、信心深く、生活の中に仏教が溶け込んでいます。そしてタムブンにとても熱心です。タムブンとは善行をし功徳を積むことです。

具体的にどんなことがタムブンかというと、寺に寄進したり、参拝したり、読経をしたり、ボランティアや人助けをすることです。

タイ人はタムブンをするともっと幸せに、来世ではより良い人生になると信じています。だからタイ人は足繁くお寺に通い、困っている人を助けようとする人が多いのです。

プローイ・プラーとは

魚

プローイ・プラーはタイ語で「魚を放流する」という意味で、タムブンの一つです。たとえば、売っている動物を逃がすことは徳の高い行為なのです。お寺や市場などでタムブン用として売っている魚や水生生物、鳥を購入し、逃がしてあげます。

ちなみに、鳥を逃がす場合はプローイ・ノックと言います。生物の種類によってご利益も違うので、自分のかなえたい願いによって生物を選びます。何種類か混ぜて買っても大丈夫ですし、その数も何匹でもかまいません。そして川辺りで願いごとをしてから放流します。

タイで徳を積む方法、タムブン用動物を買うときの注意

魚

タムブン用の動物を買うときは食用のものも一緒に売っているので、一応「タムブン?」と聞いてみてください。私は蛙をタムブン用に購入しようとして、「それ食用だから」と言われたことがあります。

どう違うのか見た目は全然わかりません。間違えて食用を買ったとしてもそれを逃がせばいいじゃないかと思うかもしれませんが、食用を購入すると目の前でさばいてくれることもあるので、そうならないためにも一応タムブン用か確認した方がいいですね。

タイで徳を積む方法、タムブン用動物によって意味が違う

亀

タムブン用の生物は20種類くらいあり、大きさもさまざまです。例えば小さな亀は1匹50円くらいからで、大きいものになると600円くらいします。願いの大きさによって生物の大きさも変えるといった具合です。

逃がす生物にはそれぞれ違う意味がありますが、すべては書ききれないのでざっくりまとめてみました。

  • ウナギ(プラー・ライ):仕事運・金運アップ
  • ティラピア(プラー・ニン):威厳や力を持つ存在になれる。日々の生活も安定する。
  • ナマズ(プラー・ドック):誰にも邪魔されず自分の道を進める。
  •  亀(タオ):健康で長生きできる。
  • 巻貝(ホイ・コム):苦い思い、悪い思いを断ち切る。
  • 蛙(ゴップ):健康運が上昇し、日常で頭を悩ませることが消える。
  • 鳥(ノック):人生が繁栄、豊かになる。

タイで徳を積む方法、誕生日にはプローイ・プラー

魚

年齢の最後が「5」か「9」の人(例:15歳や29歳)は誕生日に自分の年齢と同じか年齢プラス1匹の魚を逃すと良いとされています。

タイでは自分の生まれた曜日が重要で、タイ人はみんな何曜日に生まれたか知ってます。生まれた曜日によって放流する生き物や数も変わってきます。

プローイ・プラーのできるお寺に行くと詳しく書いたものが張りだされていますので、誕生日にプローイ・プラーをしてみたい人は誕生曜日の魚をチェックしてからお寺の中の売店で買うのをおすすめします。

タイで徳を積むタムブン、もしも願いがかなったら

寺院

プローイ・プラーなどをした後に自分の願いがかなった場合は、今後その生き物を食べてはいけないと言われています。

例えばティラピアを逃がしてから、会社で昇進した、役職についたという場合は、ティラピアを逃がした功徳が自分に帰ってきたと考えられるので、食べるのをやめるべきなのだそうです。

あくまでも言い伝えにすぎないのでこれを守っていない人もいます。ですが、確かに逃がしたくせに自分は食べるっておかしな話ですよね。

まとめ〜不思議に思う習慣でも郷に従ってまずは体験

プローイ・プラーは徳を積むためですが、そもそもプローイ・プラーをするために魚や鳥を捕まえて売るのです。そして逃がした生き物をもう一度捕まえて再利用をする。かなり、ツッコミどころ満載です。

しかし、タイの人たちは熱心にタムブンを行っているのですから、あえて何もツッコんで聞いたことはありません。

タイのお寺や市場でプローイ・プラーを見かけたら、トライしてみてください。願いごとがかなうかもしれませんよ。

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この記事を書いた人

タイ旅行でさまざまな都市をバックパックひとつで旅をする。プーケットにてスキューバダイビングのインストラクター資格を取得。バンコク在住歴は10年。

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