バンコク中心部から南東へ約30kmの場所に位置する「ムアンボーラン(エンシェントシティ)」は、タイの歴史や文化を一度に楽しめる世界最大の屋外博物館です。 敷地面積は約1.2平方キロメートル(東京ディズニーランドの約2.4倍)でタイ国内に実在する寺院・宮殿・遺跡のレプリカ、民間伝承に登場する架空の建築物など、選りすぐりの建物が120軒以上も建てられています。
タイ全土の有名な建築物や遺跡を実物の約3分の1のスケールで再現しており、まるでタイ全土を旅しているかのような気分が味わえます。見どころが満載で、家族連れやカップル、歴史好きにも人気の観光スポットです。
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ムアンボーラン(別名:エンシェントシティ)概要

ムアンボーランは、広大な敷地を誇る世界最大級の野外博物館です。1972年に開園し、現在では120以上の歴史的建築物が再現されています。王宮や寺院、市場、遺跡などが細部まで忠実に再現されており、タイの文化や歴史を一度に学ぶことができます。
園内はエリアごとに分かれており、北部・中部・南部・東北部・西部といったタイ各地の特徴を持つ建築物が点在しています。特に「サンペット大仏塔」や「プラサート・プラ・ワタナート」などは見逃せないスポットです。広大な敷地を効率よく回るために、自転車や電動カートのレンタル、または園内のトラムツアーを利用するのがおすすめです。
ムアンボーランの入場料金

ムアンボーランの入場料金は、タイ人と外国人で異なります。また、近隣にある「エラワン博物館」とのセット料金も設定されており、お得に楽しむことができます。
タイ人料金
タイ国籍を持つ人の入場料金は、以下の通りです。
- 大人:300バーツ
- 子供(身長100~130cm):150バーツ
- 身長100cm未満の子供:無料
タイ人料金は比較的リーズナブルで、家族連れでも気軽に訪れることができます。また、タイ人向けのプロモーションが定期的に実施されることもあります。
外国人料金
外国人観光客向けの入場料金は、タイ人料金よりも高めに設定されています。
- 大人:700バーツ
- 子供(身長100~130cm):350バーツ
- 身長100cm未満の子供:無料
料金には園内を巡るトラムツアーの利用料が含まれており、広大な敷地を効率よく回ることができます。電動カートや自転車をレンタルする場合は、別途料金が発生します。
エラワン博物館を一緒に観光するとさらにお得
ムアンボーランの近くには、巨大な三つ首の象がシンボルの「エラワン博物館」があります。この博物館とムアンボーランをセットで訪れると、割引価格で入場できるため非常にお得です。
セット料金(ムアンボーラン+エラワン博物館)
- タイ人(大人):500バーツ
- 外国人(大人):1,000バーツ
エラワン博物館では、美しいステンドグラスの天井や、仏教美術の展示を楽しむことができます。ムアンボーランとセットで訪れることで、タイの歴史と文化をより深く体験できるでしょう。
バンコク中心部からは車やBTS(スカイトレイン)とタクシーを利用して簡単にアクセスできるため、日帰り観光にもおすすめです。タイの歴史と文化に触れながら、広大な敷地でのんびりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

ムアンボーラン内の移動方法

ムアンボーランは約1.2平方キロメートルもの広さがあり、徒歩で全てを回るのはかなり大変です。特に暑い日や雨の日は歩き回るのが厳しくなるため、園内に用意されている移動手段を活用するとより快適に観光できます。
舗装された道が多いものの、一部のエリアには坂道や未舗装の小道もあるため、観光スタイルに応じた移動方法を選ぶのがポイントです。
自転車(無料)
園内では無料の自転車レンタルが提供されており、受付で手続きをすれば自由に借りることができます。園内には自転車専用の道が整備されていることや、複数の場所に駐輪場が設置されているため、混雑時でもスムーズに移動でき、好きなペースで各スポットを回ることができます。
歩くよりも効率的に広範囲を巡れるうえ、細かいスポットまで見て回れるのが魅力です。ただし、夏場は日差しが強いため、こまめな水分補給が必要です。また、雨の日は路面が滑りやすくなるため注意しましょう。
トラム(無料)
園内を循環するトラム(オープンバス)は無料で利用でき、ガイド付きで主要な建築物の説明を聞きながら移動できるのが特徴です。歩く必要がないため、長時間の観光でも体力を温存できるのが大きなメリットです。
特に雨の日や暑い日には快適に移動でき、天候に左右されにくいのも魅力の一つです。ただし、トラムは決まったルートを巡回するため、自分のペースで細かく観光したい場合は別の移動手段を併用すると良いでしょう。
ゴルフカート(有料)
もっと自由に快適に回りたい場合は、有料のゴルフカートをレンタルするのもおすすめです。カートを利用すれば、広大な敷地を効率的に移動できるだけでなく、暑さや雨を気にせずに快適に観光できます。特に家族連れやグループ旅行では、みんなで一緒に回れるため便利です。
料金は1時間あたり約300バーツ程度で、長時間の観光でも疲れにくいのが魅力です。ただし、レンタルには運転免許証の提示が必要なため、利用を考えている場合は事前に準備しておきましょう。ムアンボーランは広大な敷地の中に数多くの見どころが点在しているため、移動手段をうまく活用することで、より快適に楽しむことができます。
ムアンボーラン見るべき建築物

ムアンボーランには、タイ全土の歴史的な建築物や神話に登場する幻想的な建造物が点在しており、各エリアごとに異なる雰囲気を楽しむことができます。
寺院や宮殿、山岳信仰に基づく建造物、さらには伝統的な船まで、さまざまな魅力を持つ建築が集結しています。タイ国内だけでなく、カンボジアの有名遺跡を再現したものもあり、まるで時空を超えた旅をしているような気分にさせてくれます。
ザ・グレートホール・オブ・ヴァジュラダンマ(The Great Hall of Vajra Dhamma)
園内の中央部に位置するこの建物は、仏教の教えを象徴する神聖なホールとして設計されています。伝統的なタイ様式を基調としながらも、神話的なデザインが随所に施されており、仏教の宇宙観を反映した壮麗な空間が広がっています。
細かく装飾された天井や壁画が目を引き、内部には仏陀の教えを表現した美しい彫刻が並んでいます。
サンペット プラサート パレス(Sanphet Prasat Palace)
アユタヤ王朝時代の王宮「サンペット・プラサート宮殿」を忠実に再現した建物で、ムアンボーランの西部に位置しています。かつてアユタヤ王朝の栄華を象徴する建築物でしたが、1767年のビルマ軍による侵攻で焼失してしまいました。
現存しないこの宮殿を、当時の記録や遺跡を元に再現したのがこの建築で、白と黒のコントラストが美しい優雅なデザインが特徴です。王の即位式など重要な儀式が行われた歴史的な場所であり、壮麗な屋根の装飾や精巧な柱の彫刻が見どころです。
ザ・プラ ケオ・パビリオン(The Phra Kaew Pavilion)
タイの最も神聖な仏像であるエメラルド仏を安置する「ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)」をモデルにした建築物で、中央エリアに位置しています。
本家のワット・プラ・ケオはバンコク王宮内にあり、王室専用の寺院ですが、ここではその美しい建築を間近に見ることができます。緑と金の輝く外観はとても華やかで、細部にわたる緻密な装飾が施されており、仏教の神聖な空間を感じられるスポットです。

シュメール マウンテン(Sumeru Mountain)
仏教やヒンドゥー教の宇宙観において、世界の中心にそびえるとされる「須弥山(シュメール山)」をイメージして造られた建築物です。ムアンボーランの東部に位置し、神話の世界をそのまま再現した幻想的な雰囲気が漂っています。
特に目を引くのが、巨大なアナンタナーガ(神話上の大蛇)が山を囲むように絡みついたデザインで、迫力満点の景観を楽しめます。水辺に浮かぶ形で建てられており、周囲の景色と調和した美しさが際立ちます。
エンライトンメント・パビリオン(Pavilion of the Enlightened)
園内の水辺に建つ黄金色のパビリオンで、仏教における「悟り」の概念を表現しています。タイの伝統建築を基にしつつ、より神秘的で幻想的な雰囲気を持つデザインとなっており、特に夕暮れ時には水面に映る姿が非常に美しく、写真映えするスポットとしても人気です。
周囲には仏教神話に登場する修行僧や菩薩の像が配置されており、静寂に包まれた神聖な空間が広がっています。
ボディサットヴァ・アヴァローキテーシュヴァラ(Bodhisattva Avalokitesvara)
観音菩薩(アヴァローキテーシュヴァラ)の巨大な像を祀ったエリアで、ムアンボーランの南部に位置しています。観音菩薩は慈悲の象徴とされ、タイのみならず東アジア各地で信仰されています。
ここでは、多くの手を持つ千手観音の姿で表現されており、圧倒的な存在感を放っています。周囲には蓮池が広がり、穏やかな雰囲気が漂うため、訪れる人々の心を落ち着かせてくれる場所でもあります。
タイ ジャンク ボート(Thai Junk Boat)
タイの伝統的な貿易船「ジャンク船」を再現した建築物で、ムアンボーランの水上マーケットエリアに浮かんでいます。かつてタイと中国の間で交易を行っていた時代に活躍した船で、帆の形状や木製の船体など、当時の造船技術が忠実に再現されています。
船内には古い航海図や貿易品のレプリカが展示されており、タイの海洋貿易の歴史を感じることができます。船上からはムアンボーランの美しい水辺の景観を楽しむこともでき、ゆったりとした時間を過ごすのにぴったりです。
プレア ヴィヒア(Preah Vihear)
ムアンボーランの中でも特に見応えのある建築物の一つで、カンボジアの国境付近にあるクメール遺跡「プレア・ヴィヒア」を再現したものです。オリジナルの遺跡は断崖絶壁の上に建てられており、ヒンドゥー教の神シヴァを祀る壮大な寺院として知られています。
ムアンボーランでは、その特徴的な石造りの建築や精巧なレリーフを忠実に再現しており、クメール建築の美しさを身近に感じることができます。特に彫刻が施された柱や壁面は見応えがあり、当時の職人技の素晴らしさを実感できるでしょう。
ムアンボーランへの行き方

ムアンボーランはバンコク中心部から約30km南東に位置し、サムットプラーカーン県にあります。都心からのアクセス方法はいくつかありますが、手軽に移動するならBTS(スカイトレイン)とソンテウ(相乗りタクシー)、もしくは無料のシャトルバスを利用するのが便利です。
交通状況によって所要時間は変動しますが、平均するとバンコク中心部から1時間ほどで到着できます。
ソンテウ
ムアンボーランへ行く際、BTSスクンビット線の終点 ケーハ駅(Kheha Station) まで行き、そこからソンテウ(相乗りタクシー)を利用するのが一般的なルートです。BTSアソーク駅からケーハ駅までは約50分、運賃は 52バーツ です。
ケーハ駅に到着したら、駅前で待機しているソンテウ(小型のピックアップトラックを改造した乗り合いタクシー)に乗り、ムアンボーランまで約10分ほどで到着します。ソンテウの運賃は 10〜20バーツ と非常にリーズナブルです。ただし、乗客がある程度集まるまで発車しないことがあるため、時間に余裕をもって利用すると良いでしょう。
無料のシャトルバスを利用
ムアンボーランでは、訪問者向けに BTSケーハ駅からの無料シャトルバス を運行しています。このバスを利用すれば、乗り換えの手間が少なく、快適に移動できます。BTSケーハ駅出口3付近から発車しており、運行時間は午前10時〜午後3時で、約15分でムアンボーランに着きます。無料のシャトルバスは、特に初めてムアンボーランを訪れる人におすすめです。ただし、バスの本数が限られているため、時間帯によっては待ち時間が発生することもあります。
週末や観光シーズンには混雑することがあるため、早めの時間帯に利用するのが良いでしょう。バンコクからムアンボーランへは比較的スムーズにアクセスできるため、日帰り観光にもおすすめです。公共交通機関を利用すれば安価に移動できるため、旅のスタイルに合わせて最適な方法を選びましょう。
ムアンボーランの基本情報
■ 施設名
ムアンボーラン (Ancient City / Muang Boran)
■ 住所
296/1 Sukhumvit Road, Bang Pu Mai,
Mueang Samut Prakan District, Samut Prakan 10280, Thailand
■ 営業時間
毎日 9:00 ~ 19:00
(最終入場は18:00頃まで)
※営業時間は変更となる場合があるため、事前に公式サイト等でご確認ください。
■ 料金
- 大人:700バーツ前後
- 子ども:350バーツ前後
(身長などの条件やタイ人料金、外国人料金で異なる場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。)
■ 公式HP
https://www.muangboranmuseum.com/
■Googleマップ
まとめ
ムアンボーランは、タイの歴史や文化を凝縮した世界最大級の野外博物館で、広大な敷地内に120以上の建築物が再現されています。アユタヤ王朝の宮殿やエメラルド寺院など実在する遺跡のほか、仏教神話に基づいた幻想的な建築もあり、一度の訪問でタイ全土を巡った気分を味わえます。
アクセスも比較的良く、BTSと無料シャトルバスを利用すれば手軽に訪れることができます。移動手段も豊富で、快適に観光できるのも魅力です。タイの歴史や文化に触れながら、美しい建築と自然を楽しめるムアンボーランは、バンコク旅行の際にぜひ訪れてほしいスポットです。