ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は、バンコクにある寺院で、タイ王室の守護寺としての尊敬を集めています。タイにたくさんある仏教寺院の中でも最高峰であるワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は、バンコク旅行のハイライトの一つでもあります。バンコク観光するならぜひとも訪れたい場所なのです。
外国人観光客だけでなく、タイ国内からも多くの参拝者を迎えるワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の魅力と見どころをまとめてみました。
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ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の基本情報

バンコクにはじめて行く人がほとんど必ず訪れる観光スポットがワット・プラ・ケオです。エメラルド寺院という俗称を持つワット・プラ・ケオについて、その基本的な情報を確認しておきましょう。
- 名称:ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)
- URL:https://www.royalgrandpalace.th/en
- 営業時間:8:00~16:30(最終入場 15:30)
- 料金:タイ人無料、外国人 500 バーツ
- 住所:Na Phra Lan Rd, Phra Borom Maha Ratchawang, Phra Nakhon, Bangkok
- 地図:

ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の名称
正式名称は「ワット・プラ・ケオ」といいます。バンコク観光の目玉スポットの一つであるこの寺院には、エメラルド仏(翡翠で作られた仏像)が納められていることから別称「エメラルド寺院」とも呼ばれるようになりました。
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の場所
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)はチャオプラヤ川の東側にあります。旅行者が多く宿泊するエリアからも近く、周辺にはワット・アルンやワット・ポーなどの観光スポットが複数点在しています。ワット・アルンやワット・ポーとあわせて寺院めぐりをする観光客も多いです。


ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の営業時間
ワット・プラ・ケオエメラルド寺院)に入れる時間帯は、朝8時半から夕方4時半までとなっています。毎日国内外からの訪問客でにぎわう寺院ですので、できるだけ静かに見学したい人は早めの時間を狙って出かけるのがおすすめです。
営業時間は午後4時半までですが、チケット販売は午後3時半に終了しますので、それまでに入るようにしてください。
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の拝観料
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)へは、北側のナー・プラ・ラーン通りから入ります。入り口から入ってまっすぐ進み、突き当りにある建物の左手にチケット売り場があります。拝観料金は、外国人の場合一人500バーツとなっています。
タイ人は無料で入れます。さらに前に進むとチケットチェックがあります。スタッフにチケットを見せて入場するとリーフレットがもらえるセクションがあります。日本語の説明もあり、地図もついているので、もらっておくと見学に便利です。
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)への行き方

ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)に行く方法は、電車、水上バス(ボート)、タクシーやトゥクトゥクといった交通手段があります。
電車(MRT)
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)最寄りの駅は地下鉄「サナームチャイ(Sanamchai)」駅になります。サナームチャイ駅は地下鉄(MRT)のブルーラインの駅で、スクムウィット駅やシーロム駅、バーンワー駅などから運行しています。
サナームチャイ駅を降りてからワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)までは、歩いて15分くらいです。15分というと歩けないことはありませんが、バンコクの暑い日に15分歩くのはけっこう辛いかもしれません。その場合は、最寄り駅からタクシーやトゥクトゥクを利用するのがおすすめです。
水上バス(ボート)
水上バスはBTSサパーンタクシン駅近くにある、サトーン船着き場から乗るとわかりやすいです。ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)最寄りの船着き場は「ターチャン船着き場」になります。
ツーリストボートで行く場合は「エメラルド寺院」で降りましょう。サトーン船着き場からの所要時間は約30分で、船を降りてからワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)までは徒歩数分です。
タクシー、トゥクトゥク
タクシーやトゥクトゥクを利用する場合、「エメラルド寺院」といっても通じないことがあるので、「ワット・プラ・ケオ」と伝える方がいいです。
ただし、バンコクは渋滞すると車が動かないほどになるため、タクシーを利用する場合も最寄り駅のMRTサナームチャイ駅、あるいはBTSナショナルスタジアム駅などから乗る方がおすすめです。

ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の歴史
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の歴史は1782年までさかのぼります。ラーマ1世がチャクリー王朝を開いた際に、守護寺として建立されました。それ以降、ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は王室守護寺院と宮殿として、国内最高の格式を持つ寺院となっています。
ラーマ1世が建設した後も、各時代の王室によって建て直しや修復が行われています。
エメラルド寺院(ワット・プラ・ケオの本堂)の見どころ

ここからは、ワット・プラ・ケオの見どころを紹介します。まずは、一番の見どころ、エメラルド仏が置かれている本堂(エメラルド寺院)です。
エメラルド寺院(本堂)
エメラルド色の仏像が納められているのが本堂です。本堂は土足厳禁ですので、靴を脱いで入りましょう。
本堂はラーマ1世によって建てられたのち、ラーマ3世によって改修されています。その後も、歴代の王によって修復が繰り返し行われました。
エメラルド仏
本堂にはエメラルド仏が納められています。エメラルド仏は1778年にタクシン王によってバンコクへと持ち帰られました。エメラルド色の仏像ですが、実際にはエメラルドではなく翡翠でできています。この仏像を納めるために、1784年に作られたのが本堂です。
エメラルド仏は年に3回衣替えを行うため、季節ごとに異なる衣装をまとっている姿が確認できます。衣替えの儀式はタイ王室によって、乾季と雨季、暑季というタイの3つのシーズンごとに執り行われます。なお、エメラルド仏が安置されているセクションは写真撮影が禁止されているので、注意してくださいね。
ワット・プラ・ケオ寺院エリアの見どころ

ワット・プラ・ケオの敷地は、寺院エリアと宮殿エリアという、2つのセクションで構成されています。本堂があるのは寺院エリアになり、まずこちらを見学することになります。
寺院エリアの後は宮殿エリアを見学しますが、いったん寺院エリアから出ると再び寺院エリアに戻ることはできません。ここでは、寺院エリアの本堂以外の見どころを紹介しておきます。
ヤック(鬼)の像
ワット・プラ・ケオの敷地内を歩いていると、「ヤック」と呼ばれる鬼の像が点在していることに気づくでしょう。ワット・プラ・ケオには7つの門があり、北門を除いたすべての門にヤック像が立っています。
この像は悪霊から寺院を守るために設置されたものです。
回廊の壁画
ワット・プラ・ケオの敷地内を歩くと、その回廊の色彩豊かな壁画に気がつくことでしょう。回廊の壁に描かれているのは「ラーマーヤナ」の物語をモチーフとした壁画です。
タイ語では「ラーマキエン物語」として人々に親しまれています。ラーマ王子の妃を誘拐した鬼とラーマ王子との戦いが描かれており、細かな部分までていねいに描かれています。
プラ・シー・ラタナ・チェディー
ワット・プラ・ケオに入ると左手に見えてくる黄金の仏塔が、プラ・シー・ラタナ・チェディ―です。ラーマ4世によって建てられました。
華やかで目立つ塔ですので、写真撮影する旅行者でにぎわうスポットです。中には仏舎利(ブッダの遺骨)が納められているようですが、非公開となっているため見学はできません。
プラ・モンドップ
プラ・モンドップは、ワット・プラ・ケオの境内にある黄金に輝く美しい経蔵です。ラマ1世の時代に建立され、仏教の聖典「三蔵経」が納められています。建物の壁面には細かな金色の装飾が施され、繊細な職人技を感じさせてくれます。
屋根には優雅な装飾が施され、神聖な雰囲気が漂います。通常内部は一般公開されていませんが、その美しさは外観だけでも一見の価値があります。
プラサート・プラ・テープ・ビドン
プラサート・プラ・テープ・ビドンは、ラマ4世によって建立された王室の霊廟で、歴代の王族の遺灰が納められています。ヒンドゥー教と仏教の要素が融合した独特の建築様式が特徴で、繊細なレリーフや黄金の装飾が目を引きます。
建物の中央には八角形の塔がそびえ立ち、壮麗な雰囲気を醸し出しており、王室の歴史を感じられる神聖なスポットとして、多くの参拝者が訪れます。
プラ・スワンナ・チェディ
プラ・スワンナ・チェディは、ワット・プラ・ケオの境内にある黄金の仏塔で、スリランカ様式の影響を受けた美しいデザインが特徴です。ラマ1世の命によって建てられ、仏舎利が納められています。
塔全体が金色に輝き、青空とのコントラストが見事です。周囲には神話に登場する守護神像が配置され、荘厳な雰囲気を演出しています。仏教徒だけでなく観光客にも人気のフォトスポットとなっています。
アンコール・ワットの模型
ラーマ4世によって作られました。当時、アンコール・ワットがあるカンボジアはタイの属国でした。アンコール・ワットを訪れたラーマ4世がその美しさに感動してその模型を作らせたと伝えられています。
ラーマ4世がここにアンコール・ワットの模型を作らせた理由は複数の説があります。でも、単純に美しさに感動した建造美をみんなに見せるため、という説が有力のようです。
プラ・ウィハン・ヨート
プラ・ウィハン・ヨートは、ワット・プラ・ケオ境内にある小さな礼拝堂で、美しい装飾と歴史的価値の高い仏像が安置されています。特に、ラマ1世時代に作られた仏像が祀られており、信仰の対象として大切にされています。屋根の装飾や壁画には細やかな職人技が施され、タイ仏教建築の魅力を感じられます。格式高い雰囲気が漂い、静かに祈りを捧げるのに適した場所です。
プラ・モンティアンタム堂
プラ・モンティアンタム堂は、ワット・プラ・ケオ内にある歴史的な仏堂で、タイ仏教と王室の関係を象徴する重要な建築です。堂内にはラマ1世が特別に設置した仏像が安置され、厳かな雰囲気に包まれています。
建物の外壁には、タイの伝統的な装飾が施され、細かな金箔やモザイクのデザインが美しく輝きます。参拝者にとって、格式のある静寂な空間で心を落ち着かせることができる場所です。
プラ・カンターララート堂
プラ・カンターララート堂は、ワット・プラ・ケオの境内にある小規模ながらも荘厳な礼拝堂です。ここには特別な仏像が安置されており、信仰を深めるために多くの僧侶や参拝者が訪れます。建物の装飾は繊細で、黄金のモチーフや色鮮やかなガラスモザイクが施されています。
内部は一般公開されていませんが、外観からもその格式の高さを感じることができます。静かに佇むこの堂は、寺院の神聖な雰囲気を象徴する存在です。
プラ・ナーク堂
プラ・ナーク堂は、ワット・プラ・ケオの境内に位置する神聖な仏堂で、特にナーク(蛇神)の装飾が施された建築が特徴です。タイの伝説に登場する蛇神ナークが仏教を守護する存在とされており、この堂の周囲には精巧な彫刻が並びます。
堂内には貴重な仏像が安置され、歴史的・宗教的な価値が高いとされています。装飾の細やかさと独特の雰囲気が魅力で、訪れる人々を神秘的な世界へと誘います。
ルーシー像
ワット・プラ・ケオのチケットチェックのあと、見えてくるのがルーシー像です。ラーマ3世によって作られたブロンズ像で、「ルーシー」は仙人を意味しています。左右にある御堂には仏像が安置されています。
8つの仏塔
ワット・プラ・ケオの敷地内には、整然と並ぶ8つの仏塔があります。塔には白っぽい土台に細かな装飾が施されていますが、それぞれの色には意味があります。
元々はラーマ1世によって建てられましたが、現在の姿になったのはラーマ4世の治世です。
鐘楼
ワット・プラ・ケオの鐘楼は、境内の一角にそびえる優美な建築物で、儀式や特別な行事の際に鐘を鳴らすために使用されます。ラマ4世によって建立され、高さのある細長い構造が特徴です。
鐘楼の外観には繊細な装飾が施され、特に黄金の装飾と鮮やかなモザイク模様が目を引きます。朝夕に響く鐘の音は、寺院全体に厳かな雰囲気をもたらし、訪れる人々の心を落ち着かせる特別な空間を作り出しています。
宮殿エリアの見どころ

見どころの多い寺院エリアの次は、宮殿エリアを散策してみましょう。寺院エリアとはまた違った雰囲気があり、見ごたえがあります。宮殿エリアの見どころを紹介しておきます。
チャクリー・マハ・プラサート宮殿
王宮の中で最もよく知られているのがチャクリー・マハ・プラサート宮殿です。タイ様式とビクトリア様式のハイブリッド形式で建てられています。寺院エリアと異なり、ヨーロッパ風の異国情緒が漂う点にも注目してみてください。
チャクリー王朝100周年を記念して、ラーマ5世によって建てられました。中には歴代王の骨董品が納められており、貴賓室や図書館などが備わっています。武器博物館もあるので、じっくり見学したいものです。一部の王や王妃の遺骨も納められています。
ドゥシット・マハ・プラサート宮殿
ラーマ1世によって1789年に建てられたもので、王宮の中では最古の木造宮殿です。火災に遭って建て直されたことがあります。歴代王の即位式などの式典が行われてきました。建物は十字型になっていますが、白亜の壁の上にある層状の屋根が印象的です。
屋根は7層になっており、「モンドップスタイル」と呼ばれています。モンドップスタイルの屋根がある建物は、本来経典を納める場所として使用されていました。この宮殿もかつては経典を収蔵していたといわれています。
アマリン・ウィニチャイ堂
宮殿エリアに入ってまず目につくのが、アマリン・ウィニチャイ堂です。ラーマ1世によって建てられたもので、ラーマ1世から3世の遺骨が納められています。王族の誕生日や国家的儀式を執り行う場所として使用されてきました。
中には王座があり、黄金色の9層の傘があります。内部は撮影禁止となっていますので、注意してください。
ボロマビマン宮殿
ボロマビマン宮殿は、ラマ6世の時代に建てられた優雅な宮殿で、バンコクのドゥシット地区に位置しています。フランス風のネオクラシック様式が特徴で、美しいステンドグラスや繊細な装飾が目を引きます。
かつて王族の住居として使われていましたが、現在は特別な行事の際に開放されることもあります。周囲には緑豊かな庭園が広がり、格式高い雰囲気を楽しめる隠れた名所です。
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)見学で気を付けたいこと
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は、バンコクにはじめて来た旅行者が必ず訪れる場所といってもいいくらいの有名観光スポットです。
連日観光客で賑わっていますが、タイ人にとっては非常に大切で格式の高いお寺となります。そのため、旅行者であっても訪問する際には少し気を付けたいことがあります。
写真撮影は禁止
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の敷地内は、一部写真撮影が禁止されている場所があります。エメラルド仏が納められている本堂やそれ以外の建造物の内部も撮影禁止となっているエリアがありますので、注意してください。
写真撮影ができない場所には、分かりやすい標識が建てられています。このような場所での撮影は行わないようにしてください。写真をとってもいい場所なのか不安がある場合は、近くにいるスタッフや警備員にたずねてみるとよいでしょう。タイの人はみな親切ですので、きちんと対応してくれますよ。
ふさわしい服装で
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は、タイで最も格式の高い仏教寺院です。タイの方は敬虔な仏教徒が多いので、たとえ旅行者であっても、宗教施設を訪ねる際には現地のルールに従う必要があります。
服装チェック
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)の入り口には服装をチェックするセクションがあります。神聖な場所に入るのにふさわしい服装をしているかどうかの確認が行われ、かなり厳しくチェックされます。
ホットパンツやミニスカート、ノースリーブのトップスなど、肌の露出が大きな服装は禁止となっています。また、肌が出ていなくても、レギンスやスリムタイツなど、体の線がはっきりと出てしまう服装、シースルーなどの服装は入場を拒否されることがあります。
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)に行くときは、ふさわしい服装をしていくようにしてください。あるいは、さっと羽織れる上着やストール、腰布などがあると便利です。付近には、肌の露出を隠すための衣料品を貸してくれる場所もありますが、有料となります。
利用する際には時間がかかることもあるため、羽織ものを持参するのを忘れた場合は、近くで安いストールや腰布を購入する方が手っ取り早いかもしれません。
迷彩色の服装は禁止
なお、タイでは迷彩服は軍人の服装として指定されており、民間人が着ることはできません。軍人以外が迷彩服を身につけることはタイではタブーですので、寺院見学のみならず観光の際には気を付けてください。
見学ルート
ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)は、寺院エリアと宮殿エリアとで構成されています。それぞれのエリアに順路はないため、自由に歩き回って好きなように見学することができます。
ただし、寺院エリアを出て宮殿エリアに入ってしまうと、再び寺院エリアに戻ることはできないことになっているため、注意してください。最大の見どころであるエメラルド仏は、本堂(エメラルド寺院)におさめられており、寺院エリアにあります。
まとめ
タイ、バンコク旅行に行くなら必ず訪れたい、ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)を紹介しました。格式の高い仏教寺院として、タイ人にも親しまれている場所です。タイ様式とその他の建築様式とがミックスされた建造物や装飾を見学するのも魅力の一つですね。
どこを見てもとにかく美しいワット・プラ・ケオ。その敷地内に立てば、毎日世界中からの訪問者が絶えないのも納得できるはずです。 写真だけでは分からない、エメラルド寺院の優雅さと壮大さを、ぜひ現地で味わってみてください。