タイというと年中暖かく、風邪とは無縁のように思えるかもしれませんが、意外と風邪を引きます。職場での感染もありますが、お子さんがいる家庭は幼稚園や学校で風邪をもらってくる場合も多いです。
ただの風邪なら良いのですが、症状がひどい場合、タイの私立病院ではしばしば入院をすすめられることがあります。
今回は私の子どもがRSウイルスに感染し、バンコクのスクムビット病院に入院した際の体験記をご紹介します。
1バーツ=3.4円
バンコクのスクムビット病院までの経緯
私の子どもが生後7か月の時、RSウイルスの検査で陽性反応が出たため、サミティベート・スクムビット病院に入院しました。入院までの経緯は下記です。
- 1日目:子どもが咳。サミティベート・スクムビット病院の小児科を受診、風邪薬を処方される。
- 2日目:咳が悪化、39度発熱。同小児科を2度めの受診、風邪薬と解熱剤を処方される。
- 3日目:ひどい咳、39度発熱。ミルク・薬を吐き出す。
- 4日目:ひどい咳、39度発熱、食事がとれず衰弱。同小児科を3度めの受診、インフルエンザとRSウイルスの検査をし、RSウイルス陽性。入院。
0歳児に4日間も辛い思いをさせてしまった反省から、それからは「普通の風邪の様子ではないな」と感じたら、自分から医師に精密検査を依頼しています。
医師とは通訳を通しての会話となるため、最初は質問も少し遠慮してしまったのですが、最近はわからないことはすべて質問し、自分の意思もはっきり伝えるようにしています。
バンコクのスクムビット病院の入院費用
私の子どもが入院した時の費用を参考までに記載します。一般病棟での入院費用を自費で支払うケースで、前払いで保証金50,000バーツ(約17万円)を現金もしくはクレジットカードで支払います。
退院時に保証金から実費を差し引いた額が現金で返金されました。私の子どもの場合、3日間の入院で約45,000バーツ(約15万3千円)が実費となりました。
費用に関しては入院日数、設備、治療内容によって異なります。不明点は入院手続き担当者に確認してください。入院手続き担当者は日本語通訳付きで、入院が決まった時に申込書や保証金、設備などについて説明してくれるスタッフです。
入院に関してサミティベート・スクムビット病院のホームページ「入院のご案内」に詳しい説明があります。
バンコクのスクムビット病院で入院する際に必要なもの
私の子ども(当時7か月、RSウイルス陽性、離乳食初期、母乳・ミルク混合)が入院した際に持ち込んだものを参考までに記載します。
子ども用の持ちもの
- 粉ミルク
- 哺乳瓶
- オムツ
- おしりふき
- ストローマグ
- 離乳食用スプーン
- おもちゃ
- 退院時着替え 付き添いの母親用の持ちもの
- 着替え
- メガネ、コンタクトレンズ
- 現金(飲食物や生活雑貨を購入する程度の額)
- スマートフォン充電器
子どもには入院用の着替えが用意されているため、衣類で必要となったのは退院時の着替えのみでした。また、歯ブラシ・石鹸・シャンプー・ボディソープ・タオルなどは部屋に備え付けてあります。
こまごましたものは病院内のコンビニなど近くで購入できるため、あまり多くの物は持ち込みませんでした。滞在中はノーメイクで過ごしましたが、気になる方は化粧品も持って来ると良いでしょう。
バンコクのスクムビット病院で入院する病室の様子
入院する部屋は基本的に個室です。私たち母子が利用した日はたまたま通常の個室が埋まっていたため、通常料金のままかなり広い部屋を使わせてもらいました。
メインで使う部屋の手前に家族がくつろげる部屋がもうひと部屋用意されていて、洗い場や食器も備え付けられていました。通常の個室にはこうした別部屋はないようですが、部屋自体は十分な広さがあり、全ての個室にシャワー・トイレが完備されています。
付き添い用ベッドも依頼すれば付けてもらえるようですが、子ども用のマットレスが十分広かったので、今回私は子どもと一緒に寝ました。
バンコクのスクムビット病院での入院中の生活
RSウイルスで入院した場合は、下記のような生活でした。
- 点滴(数時間ごとにアラームが鳴り、親がナースコールで連絡)
- 吸引、投薬、検温、血圧測定(数時間ごとに看護師が対応)
- オムツ交換回数と授乳量チェック(数時間ごとに親が看護師に口頭で回答)
- 身体拭き(1日1回看護師が対応) ・清掃、シーツ交換(1日1回清掃員が対応)
- 医師による診察(1日1回)
子どもは点滴や投薬でぐっすり眠れますが、上記のように何かと人の出入りがあり、夜中も数時間ごとに点滴のアラームが鳴るため、付き添いの大人はあまり眠れません。大人の食事は院内のコンビニやカフェで購入しました。
部屋にレンジや冷蔵庫があるので、温め・保存ができます。また、病院に隣接する大戸屋や下階のフードコートから出前を取ることも可能です。休日は夫婦が交代して面倒を見ることができるなど余裕がある場合は、近隣のレストランや食堂に行っても良いと思います。
子どもの離乳食は、コーンスープや白身魚の煮付けなど、数種類のメニューの中から選択することができました。私も少しいただきましたが美味しかったです。
まとめ
日本で「入院」というと大袈裟に感じるため、「入院するほどでも」と思ってしまいがちですが、私の周囲では今回のように子どもが入院した話や、食あたりなどで大人が入院した話をよく耳にします。
費用は高額ですが、バンコクの駐在員家庭は勤務先が医療費を負担するケースが多いようです。入院するような疾病にかからないのがいちばんですが、医療費補助制度が利用できるなら、もしもの時は病院の個室でゆっくり治療に専念してみるのも良いかもしれません。
基本情報
- 名称:サミティベート・スクムビット病院
- 住所:133 Sukhumvit 49, Klongtan Nua,Vadhana, Bangkok 10110
- アクセス:https://goo.gl/maps/bL8yvd6kdGv
- 営業時間:24時間(日本語対応可)
- 電話番号:02-022-2222