バンコクといえば活気ある市場が魅力の一つ。その中でも、タイの伝統的な文化を体験できるのが水上マーケットです。カラフルなボートが行き交い、果物や軽食、手作り雑貨などが並ぶ風景は、異国情緒たっぷりです。
観光客向けの賑やかな市場から、現地の人々が利用する素朴なマーケットまで、その種類はさまざまです。今回は、バンコクで訪れるべき水上マーケットの選び方と、おすすめスポットを紹介します。
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タイ・バンコクの水上マーケットの選び方3つ
バンコク周辺には数多くの水上マーケットがありますが、目的に応じて選ぶのがポイントです。観光向けの賑やかな市場を楽しむか、ローカルな雰囲気を味わうか、またはアクセスのしやすさを重視するか。それぞれの特徴を押さえて、自分に合ったマーケットを選びましょう。
観光を満喫するなら「ダムヌンサドゥアック水上マーケット」
バンコク中心部から約100km、車で1時間半ほどの場所にある「ダムヌンサドゥアック水上マーケット」は、タイで最も有名な水上マーケットの一つです。観光客向けに整備されており、ボートに乗りながら南国フルーツやローカルフードを楽しめます。
特に、カラフルな小舟がひしめき合う風景は写真映え抜群。早朝から昼前までが最も賑わう時間帯なので、訪れるなら午前中がおすすめです。ただし、観光地価格のため、値段交渉も忘れずにしましょう。
ローカルな雰囲気を味わうなら「アンパワー水上マーケット」
ダムヌンサドゥアックと並んで人気のある「アンパワー水上マーケット」は、現地の人々にも愛されるマーケットです。バンコクから車で約90km、2時間ほどの距離にあり、週末のみ開催されます。夕方から夜にかけて営業するため、ナイトマーケットの雰囲気も楽しめるのが魅力です。
川沿いの屋台では、新鮮なシーフードやタイの伝統料理が並び、手頃な価格で味わえます。夜にはホタル観賞ツアーもあり、ロマンチックな体験ができるのもポイントです。
アクセスの良さを重視するなら「タリンチャン水上マーケット」
バンコク市内からわずか12km、タクシーで30分ほどの距離にある「タリンチャン水上マーケット」は、アクセスの良さが魅力です。規模は小さいものの、観光客だけでなく現地の人々も訪れるため、素朴で落ち着いた雰囲気を楽しめます。
ボートツアーに参加すれば、静かな運河を巡りながら伝統的なタイの暮らしを垣間見ることができます。また、新鮮なシーフードグリルが名物で、炭火で焼かれたエビやカニは絶品です。気軽に訪れて、半日ほどのんびり過ごすのにぴったりな水上マーケットです。
タイ・バンコクの水上マーケット10選
バンコク周辺には多くの水上マーケットがあり、それぞれ異なる魅力を持っています。観光客向けの賑やかなマーケットから、現地の人々が集う穴場まで、訪れる目的に応じて選ぶのがポイントです。
市場の雰囲気や特徴、おすすめの食べ物、お土産、アクセス方法などを踏まえ、家族連れ、カップル、友人同士、一人旅など、さまざまなスタイルに合った水上マーケットを紹介します。
ダムヌンサドゥアック水上マーケット
バンコクから車で約1時間半の距離にある「ダムヌンサドゥアック水上マーケット」は、タイで最も有名な観光向けマーケット。運河にぎっしりと並ぶカラフルなボートと、売り手と買い手がボートの上で取引する伝統的なスタイルが魅力です。
観光客向けに整備されており、ボートに乗ってフルーツやタイスイーツを味わうことができます。値段は観光地価格のため、値引き交渉をするのがコツ。賑やかで活気があるため、エネルギッシュな旅行を求める人や、タイらしい風景を満喫したい人におすすめ。
おすすめの食べ物・お土産
ココナッツアイス、カノムクロック(ココナッツミルクの焼き菓子)、トロピカルフルーツ、伝統的な木彫りの雑貨
■営業時間：6:00～12:00
■アクセス(バンコクから)
- 車：約1時間半(タクシーで片道約1,500バーツ)
- ツアー：ホテル送迎付きツアーが多数(約500～1,000バーツ)
アンパワー水上マーケット
バンコクから約2時間、サムットソンクラーム県にある「アンパワー水上マーケット」は、現地の人々にも愛される週末限定のマーケットです。川沿いに屋台が並び、昼過ぎから夜にかけて賑わいます。
観光地でありながら、タイのローカルな雰囲気も残っているため、外国人観光客よりもタイ人の姿が多いのが特徴。シーフードが豊富で、特に炭火で焼いたエビやカニが絶品。夕暮れにはホタル観賞ツアーも楽しめ、カップルや家族旅行におすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
炭火焼シーフード、タマリンドジュース、タイの伝統的な陶器、ローカルスイーツ
■営業時間：金曜～日曜 14:00～21:00
■アクセス(バンコクから)
- 車：約2時間(タクシーで約1,500～2,000バーツ)
- 電車＋ソンテウ：ウォンウィエンヤイ駅からメークロン線でメークロン駅下車(約50バーツ)、そこからソンテウで約15分(約20バーツ)
レッドロータス水上マーケット
バンコクから約1時間半のナコンパトム県にある「レッドロータス水上マーケット」は、他の水上マーケットとは一線を画すユニークな観光スポット。最大の魅力は、一面に広がるピンク色の蓮の花畑。ボートに乗りながら蓮の花が咲き誇る幻想的な景色を楽しむことができます。
市場にはローカルフードやハンドメイド雑貨が並び、特にロータス(蓮)を使った料理が名物です。静かで落ち着いた雰囲気なので、リラックスしたい人や写真撮影を楽しみたいカップルにおすすめ。
■おすすめの食べ物・お土産
ロータスティー、ロータス餅、ハンドメイドの蓮の花アクセサリー
■営業時間：8:00～18:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約1時間半(タクシーで約1,500バーツ)
・電車＋タクシー：トンブリー駅からナコンパトム駅まで(約50バーツ)、駅からタクシーで約20分(約200バーツ)
クローンラットマヨム水上マーケット
バンコク市内から車で約30分というアクセスの良さが魅力の「クローンラットマヨム水上マーケット」。ローカル感が強く、現地の人々が多く訪れる市場のため、価格もリーズナブルです。運河沿いの屋台には、新鮮な果物やタイ料理が並び、中でも炭火焼きの魚料理が絶品です。
ボートに乗れば、のどかな水辺の風景を楽しむことができ、観光地化されすぎていない素朴な雰囲気が魅力。家族連れや、タイのローカルな文化を深く味わいたい人におすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
塩焼き魚(プラーパオ)、ココナッツミルクのお菓子、タイ産のフルーツ
■営業時間：土・日 9:00～16:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約30分(タクシーで約150～200バーツ)
・バス：BTSバンワー駅からバス79番または146番で約40分(約20バーツ)
アユタヤ水上マーケット
世界遺産の街アユタヤにある「アユタヤ水上マーケット」は、歴史的な雰囲気を感じられる市場です。バンコクからのアクセスも良く、アユタヤ遺跡観光とセットで訪れるのがおすすめです。
市場の建物は伝統的なタイ建築で統一されており、運河には木製のボートが行き交います。伝統的なタイ料理の屋台が多く、特に川魚を使った料理が名物です。遺跡巡りと合わせて、歴史や文化に興味がある人や家族旅行におすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
アユタヤ名物の川魚料理、カノムモーケン(ココナッツプリン)、タイの伝統的な陶器
■営業時間：9:00～18:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約1時間半(タクシーで約1,500バーツ)
・鉄道＋トゥクトゥク：フアランポーン駅からアユタヤ駅まで(約50バーツ)、駅からトゥクトゥクで約15分(約200バーツ)
バーンナムプーン水上マーケット
バンコク中心部からほど近い「バーンナムプーン水上マーケット」は、観光地化されすぎていない穴場のマーケットです。緑豊かなエリアにあり、バンコクの喧騒を離れてのんびりと過ごすのにおすすめです。特に現地のタイ人に人気があり、手頃な価格で新鮮な食材や屋台グルメを楽しめるのが魅力です。
マーケット周辺にはサイクリングロードもあり、運河沿いを自転車で散策するのも良いでしょう。自然が好きな人や、現地の雰囲気を味わいたい旅行者におすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
揚げバナナ、ナムプリック(タイのチリペースト)、手作りの竹製雑貨
■営業時間：土・日 7:00～15:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約40分(タクシーで約200バーツ)
・フェリー＋自転車：BTSバンナー駅からサムロン船着場へ(約15バーツ)、フェリーでバンナムプーンへ(約10バーツ)、レンタサイクルで約10分(約50バーツ)
ターカー水上マーケット
「ターカー水上マーケット」は、バンコクから車で約1時間半のサムットソンクラーム県に位置する、現地の人々に愛される伝統的なマーケットです。100年以上の歴史を持ち、観光地化されていない素朴な雰囲気が魅力。運河沿いには木造の古い家屋が並び、タイの昔ながらの生活風景を感じられます。
手作りの工芸品やタイスイーツが豊富で、ゆったりと買い物や食事を楽しめます。賑やかすぎない環境なので、一人旅や静かに観光を楽しみたい人におすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
タイの伝統菓子カノムクロック、手作り竹製品、タイ産のココナッツキャンディ
■営業時間：金曜～日曜 6:00～14:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約1時間半(タクシーで約1,500バーツ)
・鉄道＋ソンテウ：ウォンウィエンヤイ駅からメークロン線でメークロン駅下車(約50バーツ)、そこからソンテウで約20分(約20バーツ)
タリンチャン水上マーケット
バンコク市内から最も近く、ローカルな雰囲気を味わえる「タリンチャン水上マーケット」。週末のみ開催される小規模なマーケットですが、観光客だけでなく現地の人々も訪れるため、落ち着いた雰囲気が特徴。ボートツアーに参加すると、伝統的な運河沿いの暮らしを見ることができます。
特に新鮮なシーフードグリルが名物で、エビやカニ、貝類をリーズナブルな価格で楽しめるのが魅力です。手軽に水上マーケットを体験したい一人旅や、短時間で観光したい人におすすめ。
■おすすめの食べ物・お土産
シーフードグリル、ココナッツジュース、タイの伝統的なハーブ製品、ハンドメイドのアクセサリー
■営業時間：土・日 8:00～16:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約30分(タクシーで約150～200バーツ)
・バス：BTSバンワー駅からバス79番または511番で約40分(約20バーツ)
バーンプリー水上マーケット
バンコク中心部から約40分のサムットプラーカーン県にある「バーンプリー水上マーケット」は、バンコク近郊で最も古い市場の一つです。150年以上の歴史を持ち、レトロな雰囲気が漂います。運河沿いには木造の伝統的な家屋が立ち並び、現地の人々が集う市場として親しまれています。
観光客は少なく、価格も手頃なので、ローカルな体験を求める人にぴったり。タイの田舎風情を感じながら、ゆっくりと買い物や食事を楽しめます。
■おすすめの食べ物・お土産
カオクルックガピ(エビ味噌混ぜご飯)、手作りの竹かご、タイのスナック菓子
■営業時間：毎日 8:00～17:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約40分(タクシーで約200～300バーツ)
・バス：BTSベーリング駅からソンテウで約30分(約30バーツ)
バンクラー水上マーケット
「バンクラー水上マーケット」は、バンコクから車で約1時間のチャチュンサオ県にある週末限定のマーケットです。運河沿いに屋台が並び、新鮮なシーフードやローカル料理を楽しめるのが特徴です。特に、名物の川エビは絶品で、炭火焼きやスパイシーな炒め物として提供されます。
市場周辺にはマングローブの森が広がり、ぐるっと回るツアーも人気です。のんびりとした雰囲気の中で、美味しい食事や自然を満喫したい家族連れやカップルにおすすめです。
■おすすめの食べ物・お土産
炭火焼き川エビ、ココナッツアイス
■営業時間：土・日 9:00～16:00
■アクセス(バンコクから)
・車：約1時間(タクシーで約1,000バーツ)
・鉄道＋ソンテウ：フアランポーン駅からチャチュンサオ駅まで(約50バーツ)、そこからソンテウで約20分(約20バーツ)
タイ・バンコクの水上マーケットでの注意点
水上マーケットは観光客に人気のスポットですが、楽しむためにはいくつか注意すべきポイントがあります。
価格交渉のコツや安全対策、営業日の確認など、事前に知っておくことで快適に観光を楽しめます。特にローカルな市場ではルールが異なることもあるため、しっかり準備をして訪れましょう。
価格交渉
水上マーケットでは、観光客向けの商品やボートツアーが高めの価格設定になっていることが多いため、値段交渉をするのが一般的です。特に観光地化されたマーケットでは、初めに提示される金額が実際の相場より高めに設定されていることが多いので、少し値下げ交渉を試みるのがコツです。
「タイ語で少しでも話す」「笑顔で交渉する」といった態度が、スムーズな値引きにつながります。また、複数の店を回って価格を比較するのも大切です。
スリや安全対策
マーケット内は人混みが多いため、スリや置き引きには十分注意が必要です。特に観光客の多いダムヌンサドゥアックやアンパワー水上マーケットでは、貴重品をしっかり管理することが重要です。リュックは前に抱える、貴重品はチャック付きのバッグに入れるなどの対策をしましょう。
また、水辺の市場なので足元が滑りやすい場所もあり、サンダルよりも滑りにくい靴を履くのがおすすめです。ボートに乗る際も転倒しないよう、慎重に行動しましょう。
営業日の確認
水上マーケットは毎日営業しているわけではなく、週末限定や朝だけの営業など、マーケットごとに異なります。例えば、タリンチャン水上マーケットやアンパワー水上マーケットは週末のみ営業しており、平日に訪れても開いていません。
また、天候や祭事によって営業が変更されることもあるため、事前に公式情報をチェックすることをおすすめします。特に遠方の水上マーケットを訪れる際は、営業日と時間を確認してから計画を立てましょう。
タイ・バンコクの水上マーケット持ち物
水上マーケット観光を快適に楽しむために、持ち物の準備も大切です。まず必需品として、日焼け止め・帽子・サングラスは必ず持参しましょう。水上マーケットは屋根が少ない場所が多く、日差しが強いため、しっかりと紫外線対策をする必要があります。次に、現金(小額紙幣やコイン) も重要です。多くのマーケットではクレジットカードが使えず、特にボートの支払いなどでは小額紙幣が重宝されます。
また、虫除けスプレー もあると便利です。特にアンパワー水上マーケットなど川沿いの市場では、夕方に蚊が増えることがあるため、虫刺され対策をしておくと快適に過ごせます。
さらに、小さなバッグ を持っていくと、フルーツやお土産を購入した際に役立ちます。ビニール袋の使用を減らす意識もタイでは推奨されています。最後に、万が一に備えて、ウェットティッシュや除菌シート も携帯すると、屋台での食事の際に便利です。
まとめ
バンコク周辺の水上マーケットは、それぞれ異なる魅力を持ち、観光客向けの賑やかな市場からローカルな雰囲気が漂う穴場まで、さまざまな選択肢があります。カラフルなボートが行き交う活気あるマーケット、のんびりとした雰囲気の市場、蓮の花が美しい幻想的なマーケットなど、訪れる場所によって異なる体験ができます。
観光の際には、価格交渉のコツを押さえ、スリ対策や営業日確認をして、しっかり準備をしましょう。特に、現金や日焼け対策、虫除けスプレーなどの持ち物を準備しておくと、より快適にマーケット巡りを楽しめます。ローカルの食文化や特産品を味わいながら、タイの伝統的な市場の魅力を存分に堪能してください。水上マーケットの美しい景色とユニークな体験は、きっと旅の思い出として心に残るでしょう。
