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ワット・シャロンとは?プーケットのパワースポットを解説

ワットシャロンは、プーケット島にある仏教寺院の中でも、最もよく知られているお寺です。
ひときわ目立つ塔がフォトジェニックな撮影場所として旅行者にも人気を集めています。

しかし、ワットシャロンは地元のタイ人にとっては非常な神聖な場所でもあり、訪問の際には少し気を付けたいこともあります。

今回は、ワットシャロンの見どころや特徴、行き方と観光の注意点などについてまとめてみました。

目次

ワットシャロンとは

ワットシャロンは、プーケット島、チャロン地区北部、チャオファーロード・ウエスト沿いにある仏教寺院です。

正式名称は「ワット・チャイタララーム」といいます。
「ワット」は寺院、「シャロン」には「祝福」という意味がありますので、ワットシャロンは「祝福の寺院」という意味になりますね。

日本語のガイドブックには、「チャロン寺」「シャロン寺」と書かれていることもあります。

ワットシャロンは1837年に建てられた、タイの一大ビーチリゾートであるプーケットにおいて最大の仏教寺院です。
プーケットにはたくさんの寺院がありますが、その中でも最も尊敬を集めている寺院だといわれています。

プーケットを観光する際には必ず訪れたいスポットの一つです。
遠目からも美しい、白をベースに赤や金色で彩られた建造物は、日本の神社仏閣とは違った雰囲気を醸し出しています。

タイ人の訪問者も多く、寺院の中にはハスの花が常にささげられています。
また、その中には金色の紙で彩られた僧侶の像が3体おさめられています。
この金色の紙も、参拝者の祈りが込められたものなのです。

本堂の入り口付近に線香やハスの花、ろうそく、金色の紙が置かれているので、ここでこれらを入手してお参りすることができます。

販売されているのではないので決まった値段はありませんが、寄付として20バーツ程度を支払うと受け取ることができます。

参拝は地元が行っているのを真似して行うとよいでしょう。
参拝の方法については、後ほど詳しく説明しています。

ワットシャロンの境内を散策していると、ときどき爆竹音を耳にするかもしれません。
レンガで作られた細長いドーム状の小さな建物があり、この付近で爆竹音が聞こえることがあります。
これは、願いが叶った信者が感謝の気持ちを表現するために鳴らしているのだそうです。

爆竹を鳴らすのも功徳を積む行為の一種なのです。
あまりに大規模な爆竹は少しびっくりするかもしれませんが、記念に写真を撮る旅行者も多いです。

ワットシャロンの敷地内には、飲み物や果物などを販売しているショップがあるので、暑い日には休憩することもできます。

寺院の周辺には、ギフトショップや軽食が購入できるお店がありますので、ゆっくり散策するのにもピッタリなエリアです。

ワットシャロンの見どころ

ワットシャロンの境内には複数の建造物があります。
その中で目立つのは60m以上の高さがある仏舎利塔(チェディ)ですが、それ以外にも見どころはたくさんあります。

ワットシャロンの見どころを紹介しておきます。

本堂

ワットシャロンの本堂には、奇跡を起こした3人の高僧の像が祀られています。
ルアン・ポー・チャムとルアン・ポー・チュアン、その弟子のアン・ポー・グルアムです。

お参りしたタイ人の方がささげるハスの花やろうそくが供えられています。
また、3体のブロンズ像には、金色の紙(金箔)がびっしりと貼られていますが、これもお祈りの一つの形です。

私たち旅行者も、地元の人々と同じように参拝することができます。
ワットシャロンでの参拝方法については、後ほど詳しく説明します。

蝋人形、タイ王室博物館

高床式の建物があり、その中には3体の僧侶の蝋人形が置かれています。
その他に、タイの王室に関連した記念品や王室家族の写真などが展示されています。

仏舎利塔

境内の最も奥まった場所にあるのが、仏舎利塔(チェディ)です。
高さは61mもあり、3層構造となっています。

金色の装飾が美しい塔はインスタ映えする撮影スポットとして旅行者に人気です。
ワットシャロン最大の見どころといってよいでしょう。

壁にはお釈迦様の一生がカラフルに描かれています。
最上階には、その骨がおさめられています。

ワットシャロンの仏舎利塔は中に入って、3階まで上ることができます。
色彩豊かに描かれた壁画を見ながら最上階に上りましょう。

それぞれの階には、寄贈された黄金の彫像が置かれています。

最上階のテラスからは敷地全体の美しい風景を眺めることができます。

お釈迦様の骨(仏舎利)もそこに置かれています。
仏舎利はガラスのボールのようなものに収められており、その周りをガラスの壁で囲われています。

ワットシャロンの歴史

ワットシャロンが建立された年代については、はっきりとは分かっていません。
しかし、ラーマ2世の治世である1837年に建てられたという説があります。

当時のプーケットはスズ(錫)が採れることで活気づいていました。
多くの中国系移民が住みつくようになり、鉱山で働いていたのです。
彼らは、現在タイに居住する華僑の祖先にあたります。

黄金期にはたくさんの中華系労働者が鉱山に携わり、経済的にも潤っていました。
ところが、19世紀になって、中華系移民の鉱山労働者が反乱を起こしたのです。
錫の生産量が激減したことがきっかけで暴動が起こったと考えられています。

彼らの勢いに街は大混乱となり、人々はワットシャロンに助けを求めました。
そのとき寺で修行をしていたのが高僧ルアン・ポー・チャムとルアン・ポー・チュアンで、彼らは人々に布のようなものを与えました。

これを使って応戦した人々はみごと勝利し、暴動を抑えることができたのです。
その事件の後、ルアン・ポー・チャムとルアン・ポー・チュアンは有名になり、奇跡を起した高僧として不思議な力を持つと信じられたのです。

彼らが亡くなったあとも、お寺を参拝する人は絶えず、その弟子であるアン・ポー・グルアムとともに、3人の僧侶の像が造られたのでした。

本堂には彼らのブロンズ像が置かれ、参拝する人々は祈りを込めて彼らの像に金色の紙を貼り付けていきます。

また、高床式の建造物には、3人の高僧の蝋人形が置かれています。
とてもよくできているので、本物かと思うくらいです。

魔法のような力があると信じられていた3人の高僧は、現在でも学業、商売、健康などの願いを叶えてくれる存在として信仰されています。

そのため、この寺院はプーケットの中でも最大級のパワースポットであり、毎日タイ全国から参拝者が訪れるのです。

現在、ワットシャロンでは、季節になると毎年さまざまなお祭りが行われています。
タイの地元民だけでなく、最近では外国人でもここで結婚式を挙げるカップルが増えているようです。

ワットシャロンへの行き方

ワットシャロンは、チャロン地区北部、チャオファーロード・ウエスト沿いに位置しています。

プーケットタウンから約8km離れています。
カタビーチからは車で30分の距離になります。

行き方はタクシーやトゥクトゥクになりますが、ワットシャロンから帰りの際の交通手段を見つけることは難しいので、往復で手配するようにしましょう。

ワットシャロン観光が含まれたツアーに参加する方法もあります。

プーケットの観光スポットを複数回るツアーが開催されています。
ワットシャロンはプーケットの寺院の中でも最も有名ですので、たいていの観光プランには組み込まれていると思います。

ツアーであれば移動も楽ですし、自分で細かいことを手配する必要もありません。
各旅行会社で問い合わせてみましょう。

ワットシャロンの拝観方法

ワットシャロンは誰でもお参りすることができます。
入場料は無料です。

参拝は仏舎利塔と本堂で行うことができます。
それぞれに説明しておきます。

仏舎利塔

仏舎利塔は土足厳禁です。
入口で靴を脱ぎますが、帽子も禁止ですので、帽子をかぶっている人はここで帽子も脱ぎましょう。

仏舎利塔は3階構造になっていて、最上階まで登ることができます。

1階には複数の仏像が並んでいますが、これらは曜日ごとの守護仏となっています。
自分の生まれた曜日に従って、曜日ごとの仏像にお参りします。

仏舎利塔の壁はお釈迦様の一生が描かれた壁画で彩られており、壁や柱に掘られた仏像からは独特の芸術性が感じられます。

本堂

プーケット島の中でも、最大のパワースポットであるワットシャロンのお参りは本堂がクライマックスになります。

ワットシャロンの境内に置かれている参拝セットを入手して本堂にお参りしましょう。
ろうそくと線香、ハスの花、金色の紙がセットになっていますが、購入するのではなく、厳密にいうと「寄付」をして入手することになります。

寄付ですので定価はありませんが、20バーツが相場となっているようです。
お金を入れる箱があるので、そこに「寄付」を入れて参拝セットを受け取ります。

まず、本堂の入口にろうそくが立てられている場所があるので、そこでろうそくを灯してお供えしましょう。

そのあと、線香に火をつけ、手を合わせて礼をしてお祈りします。
線香も指定の場所があるので、そこにお供えします。

基本的には、タイの地元の人々が参拝しているのを真似てお参りすればOKです。

本堂の中に入ったら、高僧のブロンズ像前でお祈りします。
像の前で正座して手を合わせてから礼をします。

男性と女性で異なる座り方をしている人もいますが、これもタイ人がやっている様子を真似して参拝すれば大丈夫です。

それから、ハスの花が置かれている場所にお花をお供えしましょう。

参拝セットにある金色の紙は、高僧の像に貼り付けると願い事が叶うとされています。
3体の高僧像のうち、どれか1体に金色の紙を貼って、参拝終了となります。

健康不安がある人は、自分の体の部位のよくないところと同じ場所に金色の紙を貼ると、ご利益があるといいます。

おみくじ

ワットシャロンには、おみくじを引くところもあります。
日本と同じような感じですので、親近感がわきますね。

恋愛や仕事、金運など、自分が気になっていることを頭に思い描きながらおみくじを引きましょう。
番号が記されているので、それにしたがっておみくじを受け取ります。

豪華絢爛なタイのお寺にも、日本と同じようにおみくじがあるなんて、ちょっと不思議ですよね。
記念にもなりますので、試してみてください。

ワットシャロンからの眺めを楽しもう!

高さ60m以上の仏舎利塔の最上階からは、境内やその周りの風景を眺めることができます。

3階のテラスに立つと、正面には本堂が見えます。
その背後にはプーケット島の緑が広がり、さらにその向こう側にビーチがあります。

山の頂上にある巨大な白ブッダを望むこともできます。
プーケットの自然豊かな景色を背後に記念撮影するのも忘れないでくださいね。

仏舎利塔の中は階段で登ることになります。
それほど急ではありませんが、足元に注意して上ってください。

ワットシャロン観光のベストシーズン

せっかくのワットシャロン観光を思う存分楽しむためには、どのタイミングで訪れるのがよいのでしょうか。
ワットシャロンを観光する上でのベストシーズンは、プーケットの乾季である11月~3月の時期になります。

タイ、プーケットは、一年中温暖な気候ですが、乾季と暑季、雨季の3つの季節があります。

ワットシャロンを含めてプーケットの観光スポットを回るのであれば、雨がほとんど降らない乾季が最適です。
気温もそれほど高くはなく、20度から25度くらいとなります。
暑さが苦手な人でも、快適に散策できると思いますよ。

逆に雨がたくさん降るのが6月~10月にかけての雨季です。
雨季といっても、雨が長時間降り続くことはあまりありません。
大量の雨が短時間に降る「スコール」が降るのが、プーケットの雨季です。

雨季に観光する場合は、外出する際に雨具が欠かせません。
折りたたみ傘だけでなく、できればレインコートを携帯するのがおすすめです。
日中の気温は高いですが、雨が降ったあとはすっと涼しくなることが多いです。

そしてプーケットが最も暑くなるのが、4月~5月の暑季です。
30度を越える暑い日が連続します。
時には40度にもなることがあるので、暑さが苦手な人にとっては観光しずらい時期になります。

この時期に旅行する場合は、紫外線対策はもちろん、熱中症対策を怠らないようにしましょう。

ワットシャロン観光の注意点

ワットシャロンはプーケットで最も尊敬を集めるお寺です。
島の人々はもちろん、タイ全国から信者が訪れる神聖な場所です。
失礼にならないよう、ルールを守って訪問したいですね。

ワットシャロン観光における注意点を述べておきます。

露出の多い服装は避ける

ワットシャロンだけでなく、タイの寺院を訪問するときは同じですが、露出の多い服装は避けるようにします。

タンクトップやキャミソールなどのノースリーブ、ショートパンツやミニスカートなど、肌の露出が多い服装は避けるようにしましょう。

厳密な規則があるわけではありませんが、タイ寺院を訪れるときのマナーとして、肌を露出しないようにします。

また、帽子やサングラスも、神聖な場所においては礼を欠く服装とみなされますので、避けるのが無難です。

プーケットはビーチリゾートですので、ビーチウェアで過ごすことが多くなると思います。
しかし、ワットシャロンに出かける際は、露出を隠す服装で外出するようにしましょう。

着脱しやすい履き物で

ワットシャロン内の建物は土足禁止ですので、入り口で履き物を脱いで上がります。
タイの寺院は建物内は土足で入れないところが多いので、着脱しやすい足元がおすすめです。

仏像よりも高い位置に立たない

タイの寺院では、仏様より高い位置に一般の人が立つことはタブーとなっています。
ワットシャロンの高僧も仏様と同じように祀られていますので、ここでの参拝時にもこのルールに気を付けておいてください。

見学する際は、床に座ったりして、像よりも高い位置に立たないようにします。

もちろん、境内の中で大声を出したり騒いだりしないことも大切です。
周りのタイ人に見習って、静かに参拝してくださいね。

ワットシャロンの入場料は?

ワットシャロンの入場は無料となっています。
誰でも入場して境内を散策することができます。

入場料は必要ありませんが、寄付は受け付けています。

境内に置かれている参拝セットにも価格はついていませんが、寄付金を箱に入れて受け取ることになります。
参拝セットの寄付の相場は20バーツといわれています。

ワットシャロンの営業時間は?

ワットシャロンは入場自由ですので、特に営業時間はありませんが、寺院内に入れるのは午前6時から午後6時となっています。

定休日などはありません。

ワットシャロンを満喫しよう!

プーケットで最も有名な仏教寺院、ワットシャロンを紹介しました。

プーケット島内の観光スポットとして、ぜひ訪れたいのがワットシャロンです。
3人の高僧が祀られているこのお寺には、毎日たくさんの人が参拝に訪れます。

それだけ信仰が厚く、人々に信頼されているお寺なのですね。
みなさんも、願い事を叶えるために、ここで祈りをささげてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

タイ旅行でさまざまな都市をバックパックひとつで旅をする。プーケットにてスキューバダイビングのインストラクター資格を取得。バンコク在住歴は10年。

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