アユタヤには数多くの歴史的な遺跡がありますが、中でもワット・チャイワッタナラームは、その壮麗な建築と神秘的な雰囲気で訪れる人々を魅了します。バンコクから約80キロメートル、車で約1時間半の距離にあり、日帰り旅行にもおすすめなスポットです。
クメール様式の美しい仏塔が並び、特に夕暮れ時のライトアップは幻想的な光景を生み出します。歴史のロマンを感じながら、かつてのアユタヤ王朝の栄華に思いを馳せてみませんか。
ワット・チャイワッタナラームは、アユタヤ王朝の第24代王・プラサートトーンによって1630年に建立されました。王が亡き母を弔うために建てたとされ、クメール様式を取り入れた壮麗なデザインが特徴です。寺院の中央には高さ約35メートルの巨大なプラーン(塔)がそびえ、その周囲を八つの小塔が囲む構造になっています。
この配置はヒンドゥー教の宇宙観を表しており、アンコール・ワットの影響を受けたとも言われています。かつては王室の儀式や仏教行事が行われた神聖な場所でした。しかし1767年のビルマ軍の侵攻によって破壊され、長い間放置されていました。1987年にタイ政府による修復が進められ、現在では当時の壮麗な姿を一部取り戻しています。
